先月末、八重洲のトリックスにUGM製のファンカードを買いに行ったら、今商品が切れていると言われる。理由を伺うと、需要が少ないのが一番の理由のようで、特に厚手タイプは入荷の見通しが無いとの事。マジックの種目もアン(安易)・キン(金華)・タン(驚嘆)の要素が揃っていないと葬り去られてしまう時代。それに逆らうように、この数ヶ月~訳有って地味なファンカードに取組む日々。そんな中、先週“片手のみで行うカラーチェンジ”の改案を思い付く。類似アクトが既に世人により実行されているかも知れませんが、自身で考えた技法を貴重な同好の士のために、ワンポイント・レクチャーとして掲載しておくことにします。
≪技法の概要≫ ①正面を向き、右手に…指を立て客側にバックを向けてファンデックを保持する。 ②片手正ファンでデックを開き、一瞬手の動きを止める。 [写真 左] ③右手の位置は変えず、左手は使わずに、瞬時に正ファンを閉じる。 [写真 中] ④間髪を入れず、片手逆ファンでデックを開き、色変わりファンを示す。 [写真 右] ⑤右手の位置は変えず、開いた逆ファンを最後までしっかりと閉じる。 ps *③の動作は、手前にたくし上げる気持ちで行うと、案外簡単にファンが閉じられます。 *このアクトの最中、左手は全くのフリー状態です。だからと言って左手をぶらっとさせずに、ファンの動きに併せて開いたり閉じたりすると、演技に躍動感が出ます。 *私は以前このアクトを左向きで行っていて、その向きだと正ファンを閉じる親指の動きが客に見えてしまうため…左手を添えたり、一瞬ファンを水平に倒す動作を入れていました。改案は、両手にカードを分け、左右同時にファンの開閉を繰り返すカラーチェンジも可能です。 ![]() ![]()
9ヶ月振りにファンカードのワンポイント・レクチャーです。
今回の技法は、<パート1>で掲載した「見栄えのする片手・正ファン」を習得した切っ掛けと同様に、三十数年前に出身クラブの6年後輩のトシちゃんから、たった数分間伝授して貰った「片手・正ファン」の一法です。 「見栄えのする片手・正ファン」の方に~より魅力を感じて実践に取り入れたのに比し、こちらの方は少し疎かにし練習のみで終わっていたのですが、最近になってロングカードには生きる技法ではないかと思い直して再トライをしてみました。自分自身のマスター度が低いので、実験的な提言となりますが、若い“ファンカードファン”の方々にチャレンジして戴き、完成度を上げて戴ければ嬉しく思います。 通常の「片手・正ファン」と類似した技法ですが、“最後の一捻り”でファンの角度を広く開くことが出来ますので、180°以上の開度を有する「片手・正ファン」が可能となります。 <人差指で最後の一捻りの・・・片手・正ファン> ① 通常の「片手・正ファン」と異なり、人差指を親指側に当ててデックを持ちます。[写真 上] ② 通常の「片手・正ファン」と同様に、人差指を除く四指でデックを捻り、ファンに開きます。 ③ 四指での捻りが終了したら、人差指で外側にファンを押し広げるようにしてファンを更に大きい角度に開いて行きます。[写真 下] *ファンに開いた写真が、美しい形に写っていないことをお詫びしておきます。 内情を言いますと、演技者とカメラマンは同一人物であり、十秒タイマーで写しています。 十秒間でベストの形を表現するのは、自信のアクションのみであることを今回悟りました。 (追記) 昨日掲載した写真が余りに酷いので、再チャレンジしてみました。少しは見易くなったかとは思いますが、所詮付け焼刃の技、幾らもがいても頭で描くレベルにはなりません。 ![]()
今回は11月6日の記事<パート5-1>の後半になります。
後半はダブルファンの出現になりますが、流れるような大きいアクションで行います。 <・・裏面から鮮やかに現れる・・ダブルファン> ①右手に開いたファンを、フェイスの向きを変えずに、振り子の動きのようにして正面から右水平位置に移動させます。この動作の間に、開いたファンの裏側にある半分のカードを、右手の人差指を伸ばし中指は握るように動かして、ファンに開きます。[写真 上] ②右手の動きを一瞬止めてアクセントを付けてから、右手の手首を返し、裏側に開いたファンを出現させます。[写真 中] ③ファンを持つ左手を正面に移動させます。そして左手で左側のファンを取り揃え、その上に右側のファンを乗せて揃え、カードを同じ向きの一つのデックにします。[写真 下] <演技のポイント> ◆①での裏側のカードを、表のファンと“同一位置に”、“綺麗な形で”、“大きく”ファンに開くことが一番重要なことです。(・・と言いながら、写真は理想の姿になっていませんが) ◆②での裏側のファン出現は、クイックにするかスローにするかは好みでよいのですが、右手の手首を返す時に、決してファンの位置を動かしてはいけません。 ![]() ![]()
ファンカードのワンポイント・レクチャーも5回目になりました。
今回は“いしけん”の独自の技法アクションではありません。このアクションは私の大好きな技の一つなのですが、最近のステージでは変形したやり方で手順に取り入れている方が多いようです。私自身この技法を人に教えて貰ったことは無く、ステージで演じられているのを見て憶えました。ですから、必ずしも私の方法が正統とは言えませんが、“いしけんの基本形”として解説することにします。 <扇ぐと・・カードが消え・・裏面から鮮やかに現れる・・ダブルファン> ①左手にバックを上向きにしてデックを持ちます。 ②デックの上半分を、右手で分け3センチ程上方にずらします。 ③ずらした上半分の上端を右手の親指とその他の指で持ち、片手正ファンで開きます。 ④左手の下半分を、親指を使ってひっくり返しフェイスを上向きにします。[写真 上] ⑤右手のファンで左手のカードを扇ぐ動作をします。それと同時に左手を返し上方に移動します。(この時、右手の人差指と中指で左手のカードを挟み取ってしまいます)[写真 左] ⑥左手を返して掌を開き、カードが消えていることを示します。[写真 右] *今日は前半の“扇ぐと・・カードが消え”迄と致します。なお続きは近日中に掲載します。 <演技のポイント> ◆⑤の箇所が最重要ポイントです。左手は右手に対して迎えに行く動作をしてはいけません。右手で2回ほど扇いだときに左手のカードを挟み、間髪を入れずに左手を裏向きに返しながら、スッーと上方に移動させます。 ◆ファンを開いたときは一瞬静止し、その他は流れるように演じるようにします。 ![]() ![]()
今回のファンカードは、「・・花の芽(閉じたデック)から・・蕾が膨らみ(下のファンが開き)・・その上に赤い花が咲く(上のファンが開く)・・」というイメージの、ダブルファンの演技について解説します。ロマンチックな美しさを持つファン形状ですが、全体のスケールが小さいので、ステージよりもサロンマジックに適しています。
<蕾から花が咲く・・ダブルファン> ①左手にデックを持ち、片手正ファンで上向きにファンを開きます。[写真 上] (このとき、左手の人差指でデックを分割して上半分だけをファンに開き、下半分は人差指と中指で保持します) ②右手をファンに開いている左手の裏側に持って行き、左手の人差指と中指で保持しているカードを上側から掴みます。[写真 中] そして、手前から前方に回し込むようにして片手正ファンで開き、左手に持つファンの上にせり上げます。[写真 下] <演技のポイント> ◆②にて、右手で開くファンは、左手の裏で広げてから上に持ち上げるようにすると、花がパッと咲いた感じになります。 ◆この技法は、ル・ポール氏の「A card fan flourish」をベースに、右手のカードの取り方、ファンの開き方、形状などをアレンジしたモノです。 *下段の写真は、上のファンがずれて本来の狙いの形が崩れてしまいました。掲載写真はデジカメを小さい三脚に乗せ、十秒のセルフタイマーを使用して、カメラマンと演者の一人二役で撮っていますので、なかなか思うような写真が撮れないのが悩みです・・・ ![]() ![]()
ファンカードの演技を構成する主要素は、ファンの“出現と消失”、“形の変化” そして “色彩の変化”です。今回は一瞬の演技ながら、この三要素が織り込まれたファンの“カラーチェンジ”の技法について解説します。
<“いしけん”のファンのカラーチェンジ> ①左半身に構え、右手で“片手正ファン”にて胸の高さにファンを開きます。 ②左手の人差指を、裏側からファンの先方の上端に軽く当てます。(写真 上) ③左手の人差指を円を描く様に先方から手前に引き込みます。そのアクションと同時に右手のファンを“片手逆ファン”で開き換え、ファンの色彩を一瞬で変化させます。(写真 下) ④右手のファンを片手で閉じます。 <演技のポイント> ◆①でファンを開いてから④でファンを閉じるまで、ファンの位置を動かしてはいけません。 ◆③のアクションで、左手の人差指をファンに添えなくても“カラーチェンジ”は可能ですが、人差指を添えることで、変化のスピードが増すと共にアクセントが付いて、ファンの変化がより美しくなります。 ![]()
ファンカードの美しい開き方の“NO.1”は、なんといっても「片手・逆ファン」です。
その「片手・逆ファン」を左右の手で行なうと、より華やかになり美しさが倍増します。 今回は、左手に持ったデックを左手~右手の順に「片手・逆ファン」で開いた後、一気に両手のファンを閉じるという見栄えのする演技を紹介します。 <両手で行なう鮮やかな「片手・逆ファン」> ①左半身に立ち、左手にファンカードのデックをディーリングポジションに持ちます。 ②左手のデックを右手に持替える動作で右手をデックの上から持ちますが、この時デックの上半分のカードを密かにパームし下半分のカードは右寄りのエンドを持つようにします。 ③右手に持った“下側”のカードの上方を左手で持ち、目の高さに上げてから「片手・逆ファン」で開きます。 ④“上側”のカードをパームした右手を、左腕の下に持って行き「片手・逆ファン」で開きます。(写真 上) ⑤短い間を置いてから、ファンを持った両手を一瞬同時に返してアクセントを付けた後、左右のファンを一気に閉じます。(写真 下) ◆この演技は6月8日の記事で紹介した「“いしけん”のカード・ハンドリング」の“⑮のアクション”と同一です。併せてチェックしてみてください。 ps この記事の内容とは一致しませんが、マーカ・テンドー師のサイト(本ブログのリンクに記載)に、師ご自身のファンカードの動画がアップされました。短いものですが、“プロ中のプロ”の演技が見られますので是非チェックしてみてください。必ずや参考になるものと思います。 ![]()
私がファンカードに取り組み始めたのは社会人になってからのことでした。ファンカードは通常カードマニピュレーションの中の一部分として演じられています。カードマニピュレーションはステージマジックの華ですから、社会人のアマチュアマジシャンには“高嶺の華”と潔く諦め、ファンカードのみにチャレンジすることにしたのは「光陰、矢の如し」で、もう三十数年前のことにになります。
学生時代もファンカードには触っていましたが、断片的に技法を知るのみでしたので、カードマニピュレーションに取り組んでいる“旬の学生”に教えを請うたり、ル・ポールの本を参考にしたりして、蝸牛の歩みでしたが自分独自のファンカードの手順を創って行きました。 幸い手順が完成してきた五年経ったころに、ステージの機会がありファンカードを初めて演じました。その時から、ファンカードは私のステージマジックの“晩生”のレパートリーとして仲間入りを果たしました。 ファンカードは地味な演目ながら、私が二十代の前半に関わった「影絵人形劇」(4月23日の記事参照)にも通ずる“色彩の美しさ”があります。感受性豊かな子供達(と年頃のお嬢さん、そうではないお嬢さんも想定内です)に「色彩の美と変幻の夢世界」をプレゼントすることができます。そのファンカードを愛するマジシャンが少しでも多くなることを願い、ファンカードの経験の中から、あまり知られていない技法の幾つかを順次公開することにします。 <見栄えのする「片手・正ファン」> 通常の「片手・正ファン」は、開いた姿がいくらか凸面となるため、サロンのような至近のステージで演じる場合、ファンの形が今一つ美しさに欠ける弱点を持っています。この弱点を解消した美しい「片手・正ファン」の開き方があります。今回はこの技法を紹介します。 ①デックを親指(表)と人差指、中指(裏)の3本の指で持ちます。 ②人差指と中指間を広げ、親指でデックの中央部を押し出すようにファンを開き始めます。 ③ファンの中心に“五百円硬貨大の丸い穴”を創るように、そして客から観たファンが幾らか“凹面”になるように、できる限り丸い円を描いて開きます。 (開いた形は下記の写真を参考にしてください) *このテクニックは六年後輩のトシちゃんから教えて貰った技法です。けっこう難しいテクニックですが、普通の「片手・正ファン」とは比較にならないほどの美しい“ファン”となります。騙されたと思ってトライしてみてください。 *ただし、このファンには二つの欠点があります。一つは、ファンの芯が移動しているために閉じ方が難しいことです。二つ目は、3本の指のみで支えるために保持が不安定なことです。この欠点を理解した上で、手順に取り入れることが重要です。 ![]() ファンの中央に丸い穴があることに注目してください。 < 前のページ次のページ >
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