今年はマジック書の購入を控えようと思いつつ、気が付けばそれなりに買い込んでしまった感があります。購入してから失望する本もある中で、事前に中身を見なくても期待を裏切らないマジック書の著者は、躊躇なくカズ・カタヤマ氏と藤原邦恭氏と言えましょう。
カタヤマ氏の本は東京堂出版の3冊とナツメ社の1冊がメインで、チェックしたい時にいつでも見られるよう手の届く所に置いています。先日カタヤマ氏とお会いする機会があり、「カズさんの本はどれもハズレがないですね」と申し上げたら、「最近は映像で手品を覚える人が多く、本はあまり売れないのですよ」と嘆いていました。本でマジックを覚える時代は昭和の余韻と共に過ぎ往くのかも知れません。写真左はその折りに千八百円で入手した小冊子です。
藤原氏の本は一見子供向けに思われがちですが、内容は大人にも魅力のある独自路線を貫いていて、マニアックな創作ではなく、あくまで実践的である所が素晴らしいと思います。今回いかだ社から新たに出された本は写真右の『笑劇!教室でできる10秒マジック』(税別定価;千八百円)。DVD付となっているのはこの時代を象徴しているのでしょう。そう言えば~私の素ボール手順には、カタヤマ氏と藤原氏のマジック書から各半技を取り入れています。