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D君の 「カードマジック」・・・“偶然の一致”

このカードマジックは、D君とサークルの仲間だった皆川氏との共同作品となっています。“カード当てマジック”の一つですが、客の選んだカードが思わぬ状況で出現してしまうので、お客さんは「狐につままれた」想いになります。なお、レクチャーの文章は、原文(1977年)を全て“いしけん”の表現構成に置き換えていることをお断りしておきます。

<アクション>
①客に、裏向きのデックの中から一枚のカードを選び憶えて貰います。
②客のカードをデックの中に戻して貰い、シャフルをします。
③デックを客に渡し、良くシャフルして貰ってから、演者も裏向きのデックの中から一枚のカードを選びます。
④客の持っているデックのトップに、演者の選んだカードを戻します。
⑤デックを返して貰い、「これから、あなたのカードを当てようと思いますが・・その前に私の選んだカードを確認しておきましょう・・」と話し、デックのトップに置かれたカードを表に返します。すると・・そのカードは“客の選んだカードと一致”しているのです。

<シークレット>
◆②のシャフルで、客のカードをデックのトップにコントロールします。
◆③でデックを客に渡す時、トップのカード(客のカード)を右手にパームしてしまいます。そしてカードを選ぶ時は、右手にカードをパームしているので左手でカードを取ります。(この動作を自然体で行うようにします)
◆⑤でデックを返して貰った時に右手のパームカードをデックのトップに加えてしまいます。
◆客に選んで貰うカードは任意でよいのですが、お客さんとの関係から印象を強くしたいときは、フォースで印象の強いカード(のA等)が選ばれるようにします。

ps
“いしけん”のカードマジック・レクチャーの中で、今回初めてパームが登場です。
二十代の前半迄はワンハンド・トップパームという技法を多用していたのですが、その後殆ど使わなくなってしまいました。ブリッジ党からポーカー党に転向したことが影響しているのかも知れません。(ポーカーサイズでも角度にさえ注意すれば、全く問題はありません)
ワンハンド・トップパームは、少しテクニックを要しますが、とても素晴らしい技法です。先日紹介したカードマジックの“入門書”には含まれていませんし、その他の解説書でも取り上げていませんので、技法のポイントについて記しておきます。

①小指から食指を上エンドに添えたビドルグリップで、右手にデックを持ちます。
②小指でトップカードを上方向に1センチ弱ずらします。(この時、トップカードの手前側が右にピョンと飛び出さないようにすることが重要です)
③小指でずらしたトップカードを内側に抑え込みます。この動作によりトップカードはブリッジ状にせり上がって掌に密着します。[写真はパームが完了した状態]
④右手で客にデックを渡します。(一旦左手にデックを移動してから客に渡してもOKです)

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by ishiken55 | 2005-10-29 12:02 | カード レクチャー | Comments(0)

D君の 「カードマジック」 ・・・ “前章”

D君は、この“おうち”の記事に一度しか登場していませんが、出身クラブのメンバーの中で、私が一番信頼を置く三年下の後輩です。そして、マジシャンとしても“いしけん”の上を最初に飛び越えていった後輩でもあります。

出身クラブ初の学外発表会(昭和47年)をお膳立てして卒業し・・晩春の「墨田区民会館ホール」の客席から、憧れの女性だったヨーコさん(後の夫人)と共に、至福の観覧をした唯一のOBでした。(その他のOBといえば・・私が司会、T氏はゲストで登場、N君は病欠と・・気合が入り過ぎていた発表会でした。)

その後のD君は、社会人となってから、後輩達の発表会に三十歳まで共演を続けました。また、昭和52年(1977年)頃に勤務先のN光学でマジックサークルを立ち上げ、カードマジックを中心に活動を行ってもいました。

そのD君が数年前に大病を患い、今は療養生活を送っています。D君の回復を願いつつ、D君が学生クラブ時代からN光学サークル時代に渡り、自ら創刊した部報やサークル紙で発表した「カードマジック」の作品の数点を、この“おうち”の記事で紹介することにしました。今日は、予告のみと致しますが、近日中に作品を掲載しますのでご期待ください。

c0049409_21475277.jpg◆下の写真は「墨田区民会館ホール」での第一回発表会の幕間の一場面です。右の人物が私、他のお二人は客席から舞台に上がって戴いた方で、男性は私の友人のO君(8/23の記事で登場)です。

かなりボケた写真ですが、加工した訳ではありません。T氏のカメラで撮影したもので、そのカメラ「キャノンFT」は、数奇な運命を辿り、一年半前に私の家に転がり込んで来ました。きれいに磨かれて、居間に鎮座していますが、撮影の機会が未だ訪れていません。(実は、写るのかどうか不安なのです・・)

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by ishiken55 | 2005-10-24 22:09 | マジック ニュース | Comments(0)

“お座敷列車”で人気のあった 「マジック グッズ」 は!

10月8-9日、お座敷列車「ニューなのはな号」に乗って・・・
岩手県花巻への旅行から、早いもので十日が過ぎました。
八年前の軽井沢へのお座敷列車の室内は、全くの“お座敷”でしたが
今回の列車は、長い“掘炬燵”風になっていて、座り心地が良く
クロースアップマジックを演じるのに都合良くなっていました。
JR東日本も、いろいろと考えているのですね。
贅沢を言えば・・・座椅子の背凭れをリクライニングにして欲しかった!

披露したマジックは当然カード中心ですが、それだけでは変化に乏しいので
コイン、パドル、ロープ(下剋上の輪)などの嵩張らないグッズに加え
先日のコンベンションに触発されて、「カップ&ボール」のマイグッズを
2セット持参し、少しだけ演じてみました。
“ダイソー”のカップも、積み重ねを避ければケッコウいけますよ!!
でも・・・もう少しルーティンを確立しておかないと・・・と、反省してます。

今回、初めて使う市販のグッズは、一ヶ月前にテンヨーショップで目に留まり
“これは素晴らしい”と、即購入した フォーチュンスティック でした。
パドルマジックの後に演じてみましたが・・・凄く受けました。
この道具はテクニックを必要としませんので、マジシャンだけではなく
子供さんのいるお父さん、彼女のいる若者、そして彼女のいない若者にも
お奨めのマジックグッズです。
・・・こういう良質のマジックから、ちいさい子供さんが
マジックのファンになり・・・マジシャンに育ってくれることを期待しています。

◆ 下の写真は、お座敷列車内で演じたクロースアップマジックのグッズです。
  (右上の3色の棒がフォーチュンスティック)

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by ishiken55 | 2005-10-19 21:41 | マジック グッズ | Comments(6)

カードマジックの“入門書”私考

マジックの“広場”に足を踏み入れたきっかけは各自様々な動機がおありの事と思います。その中で半分以上の方がトランプを使ったマジックから入られたのではないでしょうか。今回は、アマチュアマジシャンとして、“高速道路”や“国道”ではなく、道端に雑草が生えた“町道”か“村道”程度を歩んできた私の経験を基に、カードマジックの“入門書”についてお話をしてみようと思います。

私の時代の“入門書”・・・(1960年代中頃)
「トランプの不思議」高木重朗氏著、力書房発行
過去の記事でも度々登場していますが、何と言ってもこの本は高木氏のカードマジックに対する愛情が入魂されている至高の書と思います。残念ながら、今では古書店に出回ることもないようですし、図書館でも面会できない希少本のようです。
「奇術種明し」柴田直光氏著、理工図書発行
この本も度々記事に登場しましたので内容は省略します。一般図書として販売されていましたので、古書店に出回ることもあり、また都内数箇所の図書館にも所蔵されていますので、足を運べば閲覧は可能です。

独学の方への推奨“入門書”
「奇術入門シリーズ・カードマジック」高木重朗氏著 東京堂出版(1,680円)
とても簡単な作品から説明されていますので、初心者には馴染み易い本です。“入門シリーズ”と冠していますが、後半部では「トライアンフ」などのレベルの高い作品も含まれていますし、廉価なのも魅力です。
「ラリー・ジェニングスのカードマジック入門」加藤英夫氏著 テンヨー刊(3,670円)
値が張りますが、解説は丁寧に書かれ、興味ある逸話なども挿入されていて、読むだけでも愉しい本です。独学でじっくりカードマジックを学ぼうとする方には最適の入門書と思います。

マジッククラブ(サークル)で活動する方への推奨“入門書”
「カードマジック辞典」高木重朗氏編、東京堂出版発行(3,990円)
幅広い技法解説と、それに関連した多くの作品を掲載し“辞典”に相応しい本です。
説明は簡潔に書かれていますので、この本だけを頼りにカードマジックを憶えようとすると躓くことになるかも知れません。先輩のマジシャンにマンツーマンで教えて貰ったことを、この本で復習しカードマジックを体系的に習得するのに適していると思います。
「最新カードマジック徹底解説!」林敏明氏著、荘神社発行(1,260円)
この本も淡白な解説なので独学には適しませんが、主要技法は含まれていますし、リーズナブルなハンディータイプにつき、緊縮財政の学生さんにお奨めです。

番外“推奨本”
「ステップアップ・カードマジック」氣賀康夫氏著、東京堂出版発行(1,680円)
今年の八月に出版されたこの本は、11の技法と、それを使用した20の作品から構成された新しい構成のカードマジック解説書です。
c0049409_0172723.jpg“入門書”ではありませんが、レベルの高い作品を簡易な作品にモディファイしたものが多く、筆者の研鑚の果実が惜しみなく公表されています。また、挿絵は(先月のコンベンションにも来場されていた)小野坂東氏が描いていて、品格のある図がこの本の価値を高めています。カードマジックを半年程度経験した方であれば、取り組みは可能と思います。

“いしけん”のように、過去の作品群でマジックの“ボトル”が満杯になってしまうと、良い作品に出会っても新しい作品が中に入ってくれません。まだカードマジックの“ボトル”に多くの作品が入っていない方は、中に入れることを急がず、良質の作品を選びながら“ボトル”に保管するようにしましょう。それが本物のカーディシャンへの近道になると思います。
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by ishiken55 | 2005-10-15 00:22 | マジック ニュース | Comments(0)

<イーハトーヴ>― 宮沢賢治・童話の四次元宇宙を訪れる。

この土曜日曜の二日間、お座敷列車に片道八時間揺られ、宮沢賢治・イーハトーヴの国、花巻に行ってきました。
c0049409_2156281.jpg新幹線を使えば、半分以下の所用時間のところを・・・空間と時間を超越したイーハトーヴの世界は遥か遠く・・・八時間の道のりは、人との交流は楽しくはあったものの、忍耐を要するとても乗り応えのある車中旅でした。

「文芸本の読書が趣味です」と言いながら・・・二年前に角川文庫「風の又三郎」を読んだのが“いしけん”の宮沢賢治作品の唯一の読書経歴です。東北のありふれた自然空間から、心象スケッチで描き出される宮沢賢治の珠玉の童話。読み手の心によって、作品の詩情や価値が生れる・・・その作品群。
これって・・・“マジックの世界”と似ていると思いませんか。

今回の旅行には、「クロースアップマジック」のグッズを入れたハンディバックだけでなく、「カップ&ボール」のマイ・グッズ2セットを入れたケースまで持って行きました。
いい歳になってもシャイな性格がなかなか抜けない“いしけん”ですが、“活きのいい若者達”や“チャーミングがお嬢さん方”それに“白髪が目立ち始めた旦那衆”に、車中でクロースアップ系のマジックを楽しんで貰いました。クロースアップマジックは、演じる側と観る側の心の交流から楽しさが生れます。そして、その中からマジックを演じることに興味を持って戴ける方が現れることは、マジシャンにとって更なる悦びでもあります。

*「宮沢賢治記念館」と「宮沢賢治童話村」を訪れましたが、下の写真は童話村の一部屋で撮りました。
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by ishiken55 | 2005-10-10 21:53 | マジック エッセイ | Comments(0)

クロースアップ・シガレットの青空教室 <ステップ 2>

クロースアップ・シガレットの2回目は、左手に握ったシガレットが “ぬー”と拳から現れます。不思議な事ではありません・・左手に握ったシガレットが左手から現れたのですから。次に、同様のアクションを行うと・・今度は、左手からシガレットは消えて・・右手からシガレットが現れます。

<ステップ 2-1> シガレットが、拳から“ぬー”と出現
①右手の親指、人差指、中指で持ったシガレットを左手の掌に乗せる。[写真 上]
②右手を左手の裏側に添え、左手の掌を折り込むようにして、シガレットを包む。
③左手を返して拳を下に向ける。[写真 中]
④左手の親指で中のシガレットを押出し、小指側からぬーと出現させる。[写真 下]

<ステップ 2-2> シガレットが消えて、別の手から出現
①“ステップ1”の①~③と同様のアクションを行うが、②のところでシガレットを右手にフィンガーパームしてしまう。
②アクセントを付けて左手を開き、シガレットが消失していることを示す。
③右手をやや前方に伸ばし、一瞬間を置いてから、フィンガーパームしたシガレットを、親指で起して出現させる。

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by ishiken55 | 2005-10-06 22:46 | タバコ レクチャー | Comments(2)

続「第一回マーカ・テンドー マジックコンベンション inつくば」レポート

早いもので、「マジックコンベンション」が行われてから一週間が過ぎました。
今日はレポートの続編として、ディーラーショー、テーブルマジックショー、そして翌日のマジックレクチャーについて、感想などをお話したいと思います。

◆ディーラーショー & ディーラーショップ
日本の北から南まで、全国の個人系ディーラー十数店が参加。ショップ毎に特色があり、企業系ショップとは一味違う~アイディアに富んだマジックグッズが展示されていて、観るだけでも楽しく、何回も各ショップを回遊しました。
その中でも、幸条スガヤさんのショップは、展示品の種類は多くはないものの、独自のグッズを並べていて、とても興味を覚えました。またスガヤさん自身の親切な実演で分かり易かったし、商品の購入に対しても押し付けがましい所がなく好感が持てました。この方、心からマジックが好きなんですね。ところで、私が購入したグッズは・・・
①フェザータッチで「伸びるウォンド」2本500円。“長さ4cmの棒が一瞬で50cm”
②岸本マジックで「ロープ&Wリング」1200円。“筑波の学生さんの人気に釣られ”
③フォーサイトで「モダクラ4ノート」1000円。“ゆうきともレクチャーの記念に”
以上〆て2700円也。テンドーさんから“ホテル宿泊を止め、その分グッズ購入に充てて下さい”と言われていたのに、いけませんね。[写真 上]が購入品の全てです。

◆テーブルマジック in ディナーショー
ステージショーに先立ち、若手マジシャンが各テーブルを廻りカード奇術を披露。
私のテーブルには、筑波大のメンバーと、マジックサイトで有名な“びっくり箱”のさとるさんが来てくれました。さとるさんの演目は、「Aスーツ」の類似作をイントロに、エースを使った「カード当て」数種でした。この方はマジックの研鑚を相当積まれているように感じました。
テーブルマジックを観ていて思ったことは・・テーブルに敷かれたテーブルクロが白でしたので、カードを置いたときに見栄えがしませんでした。“いしけん”のように、カードが映えるランチョンマットを使えば良かったのに~(9/19記事を参照)

◆マジックレクチャー
コースが二つありましたが、ゆうきとも師の“クロースアップ・マジック”を選択。
こちらにしたのは、ゆうきさんが若い頃の後輩のトシちゃん(6/17記事に初出)にそっくりだったので、親しみを感じたためでした。
レクチャーの内容は、カード、コイン、カップ、サムチップなどクロースアップの基本グッズと易しい技法を用い、それでいて現象はびっくりするほど素晴らしいマジック8種でした。
その中で、“いしけん”のマジックリストにレパートリー入りした作品は・・・
①「サウンド・ビジネス」・・カップに入れた百円硬貨5枚が五百円硬貨に~。
②「裏返るカード」・・マジックの基本理論を巧みに取り入れた傑作です。
③「簡単なカップと玉」・・3ボールの良さを再認識。May手順でチャレンジ中。

今回のコンベンションには、筑波大学マジシャンズクラブのメンバーが多数スタッフとして参加していました。裏方としての大変さはあったことと思いますが、第一線のプロマジシャンの演技やレクチャーを生で観られて・・テーブルマジックを披露する場も得てと、学生クラブ出身の“いしけん”としては、とても羨ましく思いました。また来年、マーカ・テンドー師のコンベンションで、マジックを友とする若き皆さんとお会いできることを楽しみにしています。
([写真 下]は、今日の朝、家の庭に咲いていた“曼珠沙華”です)

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by ishiken55 | 2005-10-01 22:01 | マジック ニュース | Comments(0)