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「第二回マーカ・テンドー マジックコンベンション inつくば」 レポート

c0049409_21251559.jpg秋彼岸の晴天の下、今年もつくば市の「オークラフロンティアホテル」で 『第二回マーカ・テンドー マジックコンベンション inつくば』 が9月23、24の両日に渡り開催されました。
コンベンションには色々なマジックの切り口が用意されていて、とても変化に富んだ楽しいマジックにとっぷりと浸った24時間でもありました。その中から印象に残った事について語ってみようと思います。

ディーラーショー&ディーラーショップ
昨年と比べると、“カード”関連のグッズが減り、“花”や“ロープ”関連が増えたように思いました。出展ショップとの関連もあるのでしょうが、人気の傾向の一つの表れではないかと感じました。その中でも、武藤桂子さんのショップの羽の花は質が良く、思わず手が出掛かりましたが、「買ってどうするつもり?」と、もう一人の自分の声が聞こえ、ギリギリで思い止まりました。その代わりに一番小さい百円のシルクを2枚購入。その他、幸条さんのショップではサオリさんから美しいウォンドを、岸本道明さんのショップではファンカード関連のレクチャー本を買いました。

ステージコンテスト
16人が参加され、見る側からは満腹以上の思いがしましたが、出演者が和やかな表情で楽しそうに演じていたので、総じて好感。また下記の方々が個人的には印象に残りました。
*昨年より格段にレベルアップの水野翔さん (カード&シルク)
*若手ながら成熟した演技の西村峰龍さん (スケッチブック&玉)
*網タイツ姿のアシスタントさんが目を楽しませてくれたマジック千秋さん (大羽&シルク)
*輝くファンカードとボールがファンタスティックだった亜空亜SHINさん
*ファンカードへの拘りの演技を見せてくれた古郡護人さん
西村さん、亜空亜さん、そして女性の森近良子さんが受賞。“CROSS ROAD”の時から気になっていた森近さんの“バックミュージック”について、ご本人に聞いてみたところ、「曲名は知りません」と言われてしまいました。・・・残念!

ディナーショー (テーブルホップ&ステージショー)
今回は、幸運にも最前列のテーブルで観ることができましたので、プロマジシャンの迫力満点の演技を堪能することが出来ました。
*妙技はアルマント・ルセロ師 ; 左右の手に持つ一枚のカードが、次々に変化する技はまさに圧巻。
*懐かしさでは松旭斎すみえ師 ; お姿は度々拝見していますが、ステージの実演を拝見するのは31年振りでした。こちらは当時まだ20代~とするとすみえ師は今?・・・でも相変わらずチャーミングな方でした。
*ファンカードの神技は真田豊実師 ; 片手サークルファンは独自技で見応えアリ。
*プロマジシャンとしての楽しさ美しさは傘の演目の深井洋正&キミカ師 ; キミカさんの溌剌さとスピーディーな洋正師の演技バランスは素晴らしかった。

岸本道明レクチャー&松旭斎すみえトークショー
マジッククリエーターとして個人的にファンである岸本さんのレクチャーは、とても参考になりました。その幾つかはマイ・レパートリーに加えようと思いますので・・・内容は〇秘です。
すみえさんのトークショーは、シルクマジックのレクチャーを基調に、気風のよいユーモアたっぷりのお話が実に楽しかった。そして終了後、サイン入りの 『松旭斎すみえのマジックの世界』 の本を、先を争って買ってしまいました。

私にとっては地元と言ってもよいつくば市で開催されるこのコンベンションは、首を長くして楽しみ待ちにしていたマジックのイベントでした。そして、その期待を裏切らない充実した内容でもありました。それはマーカ・テンドー師を始め、さとるさん、そして多くの関係者の尽力があっての結果なのだと思います。
テンドー師の閉会の挨拶で、来年はこのイベントをお休みするとのお話がありましたが、またいつの日か、つくばの地でこのイベントが開催されることを願って、今日のレポートを終わることに致します。

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by ishiken55 | 2006-09-24 21:34 | マジック ニュース | Trackback | Comments(0)

カードマジック・アラカルト<6>・・「アームスプレッドでカード当て」

今回の作品は前作と同様に、学生時代に書き留めていた「カード当てマジック・ノート」の19番目に書かれている作品です。とは言え、この出現法は昔から行われているもので、私のオリジナルではありません。しかし、最近これを演じるマジシャンを殆ど見掛けませんので、このコーナーで採り上げることにしました。
この作品はフラリッシュ的な要素がありますので、これをルーティンに組み入れることにより、小手先のアクションに偏りがちなクロースアップマジックに、変化と広がりが生まれ、客の心をよりマジカルな空間に惹きいれることに繋がります。

<現象>
客に選んで貰ったカードをデックに戻し、シャフルを行ってから左腕の上にアームスプレッドをします。そのスプレッドしたカードをリバースし、その中央から一枚のカードを右手で取り上げます。そのカードを良く見ると、客が選んだカードになっています。

<アクション&シークレット>
① 客にデックの中から1枚のカードを選んで貰い、そのカードを憶えて貰います。
② そのカードを2つにカットした裏向きのデックの中に差し戻して貰います。
 (この時、客が戻したカードの上にブレイクを作っておきます)
③ 演者はそのデックを両手で揃え、シャフルを行って客のカードを良く混ぜます。
 (ブレイクから上のパケットを右手で取り、オーバーハンド・シャフルで切り上げて、客の選んだカードをトップにコントロールしてしまいます→ps参照
④ 客に選んだカードが何であったかを尋ねます。客がカードの名を告知したら、「あなたが選んだカードを、変わったやり方で取り出して見ましょう」と告げます。
⑤ デックを左腕の上に、カードを裏向きにアームスプレッドします。
 (次に、右手の親指でトップカードをスプレッドの中央に秘かに移動させます)
⑥ 左手の指先でカードをリバースし、ドミノ倒しの様に表向きに返して行きます。 スプレッドしたカードの半分が反転した時に、右手でカードの中央から一枚のカードを抜き取ります。
 (右手で取るカードはスプレッドした中央に移動したカードです。その上に独立して置かれているため自然に浮き上がって来ますので、素早く抜き取ります)
⑦ 右手に抜取ったカードを客に示します。それは正しく“客の選んだカード”です。
⑧ 取り出したカードをテーブルに置き、左腕の上にリバースし終わったカードを、右手で纏め取りして演技を終わります。

ps
③項で使用する“客の選んだカードを秘かにトップにコントロールする”技法は、「ターベルコース・イン・マジック 第1巻」の<Lesson 10>に『シンプリファイドパス』として記載されています。この本をお持ちの方は参照ください。通常のカードマジックでは違和感を覚えるオーバーハンド・シャフルを敢えて用いる理由は、その後のアームスプレッドへの繋がりがスムースになるためです。トライして頂ければ、その理由に“ガッテン”して貰えることと思います。

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by ishiken55 | 2006-09-16 10:56 | カード レクチャー | Trackback | Comments(0)

「奇術研究 創刊1号」 と初対面

c0049409_13361077.jpg「奇術研究」という季刊のマジック雑誌が、昭和30年代の初頭から50年代の中頃迄の二十数年間に渡り、発行されていたことをご存知でしょうか。
最近、東京堂出版から、この雑誌の復刻版が刊行されているので、お若いマジシャンの方でも、ご存知の方が多いかも知れません。この雑誌の創刊号は、五十年前の昭和31年4月1日に刊行されています。その「奇術研究創刊1号」を二週間前に手に入れました。

私がマジックにのめり込んだ昭和40年代の初頭、「奇術研究」は小さな無名のマジッククラブに身を置く学生マジシャンに取っては、最新のマジック情報が得られる貴重な存在でした。
バックナンバーも含め、当時購入が可能だったこの雑誌の『17~41号』を入手していた先輩のT氏に、その全冊を一ヶ月間お借りしたのは、自分自身がそのクラブのリーダーになった頃でした。そして、毎日それを読み込んでは、登場するマジックの中で使えそうな作品は頭と体に叩き込むと共に、カードマジック関連の興味深い記事は、大学ノートにメモを取りました。

その後、自分自身で「奇術研究」の購入を初め、42号からの三十冊近くをリアルタイムで入手しました。“ハト出し特集号”などの数冊は出身クラブに貸し出した後、二度と戻っては来ませんでしたが、その他の二十数冊は自宅のマジック書の棚に今も鎮座しています。しかし、「奇術研究」の初期4年分『1~16号』については、全く手に触れたことがありませんでしたので、それらの冊子との出会いに憧れが募り始めていた昨今であったのです。
・・と云う伏線があり『1号』を手に入れた次第です。

◆ 当時まだアメリカに在住していた石田天海師の寄稿文「在米30年 奇術生活」には、関東大震災の翌年の一月に、初代天勝一座一行として渡米した時のエピソードなどが書かれていて興味をそそられました。英語が通じない話には自分の経験も重なり、さぞ大変だったろうと想像すると共に、そういう状況下で、在米を決意した天海師の意志の凄さを感じます。

◆ 巻末に「本誌の賛助員のみなさま」として、72名の方々の名前の記載あり。
*プロマジシャンは・・石田天海師、アダチ竜光師、(二代目)松旭斎天勝師
*奇術事業家としては・・松旭斎天洋氏、長谷川治子氏、天地創一氏
*奇術研究家には・・柴田直光氏、平岩白風氏、高木重朗氏、金沢孝氏
*文化人は・・江戸川乱歩氏、緒方知三郎氏(TAMC元会長)、徳川義親氏~等々。

この中でご存命の方は平岩白風氏だけでしょうか・・半世紀前のことですからね。
一時代の日本のマジック界に燦然たる存在を示した「奇術研究」、団塊世代のマジシャンに取っては、40ページ足らずのペラペラなマジック雑誌ですが忘れえぬ永遠のバイブルです。

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by ishiken55 | 2006-09-09 13:44 | マジック エッセイ | Trackback | Comments(2)

静穏の夏休み <パート 2>

9月になってしまったので、今更2週間前の“夏休み”のことを書くのは気が引けるのですが、<パート1>だけだとケジメが付きませんので、今日は「静穏の夏休み <パート 2>」と題して、続きの話を掲載することにします。

夏休みに購入したマジックグッズは
①3本組の「カラーチェンジング・ナイフ」・・・以前から欲しいと思っていたパドルグッズだったのですが・・・ →話は下段へ続きます*
②4色(白、)の「ニットボール」・・・『カップ&ボール』のカラーチェンジに使う予定でいます。お披露目はいつに?
③ロングサイズの「ファンカード」・・・購入後、紙質とデザインをチェックしてみましたが、何はさて置き、薄いタイプなのでいしけんの実演にはフィットしません。と言うことでメーカー名も伏せておきます。

*今回の購入グッズの中では「カラーチェンジング・ナイフ」に一番期待をしていましたが、包装を開け中のナイフを取り出してみると、ナイフの金属部分が錆だらけだったのです。それから小一時間、ティシュとガーゼで錆落としをしました。その結果、大分錆は落ちましたが、銀ピカには程遠い状態です。
昔、石原裕次郎さんの歌に「“錆びたナイフ”が出てきたよ~♪」と言うのがありましたが、どうも新品の「錆びたナイフ」を買ってしまったようでした。通常であれば激怒するところなのに、「滅多に売れないグッズだからだろう」と、『静穏の夏休み』の寛容な心模様状態だったためか、優しい思いで気持ちを収めたのでした。

*それでも、ナイフを手に持ち握ってみると掌にピッタリとフィットして、とても気持ちが良いのです。添付されていたルイス・ギャンソンのルーティンと松田道弘氏著「クラシック・マジック辞典Ⅱ」に掲載されているルーティンを覚えようと思っているのですが・・・未だに、第一歩を踏み出せないでいます。
考えてみると~このナイフ、小形ですがリンゴぐらいは切れそうな6cm程の刃を持っていますし、形状には何の仕掛けもありません。これを3本持ち歩き、飛行機にでも乗ったりしたら、持ち込み品チェックで引っかかるだけでは済まないように思えます。だって「マジック道具です」と幾ら言っても、正に切れる刃を持った唯のナイフに過ぎないのですから・・・・・
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by ishiken55 | 2006-09-02 22:45 | マジック エッセイ | Trackback | Comments(3)