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「ヤコブの梯子」

マジックの演目で人気のチャイナリングは、私の得意なマジックではありません。
それでも、時間の長い演技を依頼された時は、全体のバランスを考えてメニューに取り入れることもあります。そして、白状してしまうと、そこで演じるリングは四十年前のルーティンから何の進歩もない内容なのです。ただし、その当時と違うのは、28.5センチの超大型リング9本を使用していたのに対し、現在は22センチの標準サイズのリングを6本と、少々小振りで本数も控え目になったことでしょうか。

c0049409_1033784.jpgところが、3週間前に26センチの9本リングを、とあるマジックショップで衝動買いをしてしまったのでした。9本の中にはトリプルも当然含まれています。そこで、その昔ルーティンに取り入れる事ができなかった“巧技”を思い出してしまったのです。『そうだ、「ヤコブの梯子」にチャレンジしてみよう!』・・と。

数冊のリング関係の解説書を取出し、早速チャレンジしてみたのですが、あの「ヤコブの梯子」の“パタパタ”とした動きで、リングが落ちてくれません。さてさて、いつになったら“イスラエルの祖ヤコブ”に、軽やかに“銀輪の梯子”を駆け下りて貰えるのでしょうか・・・今は私にも予想が付きません。

c0049409_101043.jpg以前にも書きましたが、チャイナリングの最近のトレンドは3本リングのようです。江戸時代(1764年)に書かれたマジック書「放下筌」には、8本のリングを繋いだ男の絵図が載っていますし、五十年前の昭和32年(1957年)に発行された「奇術研究8号」には、かのアダチ龍光師が十字状に8本のリングを広げた写真が掲載されています。

チャイナリングの本数は、女性のスカートの丈のように、少なく(短く)なったり、多く(長く)なったりして、流行が繰り返えしているのかも知れません。そして、それは“全体的なトレンド”であって、必ずしも皆が同じ本数(丈)を選ぶ訳ではありません。
私・・・女子高生のミニスカート姿は当然好きですが、貴婦人のロングドレス姿も艶かしく魅力的に思えるし、OLの膝上ぴったりの制服姿にも色気を感じてしまうことがあります。

リングについても、それぞれの本数の魅力があるわけで、それぞれのマジシャンの好みにより、そのスタイルを選ぶのが一番なのだと思っています。
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by ishiken55 | 2007-03-29 23:07 | マジック エッセイ | Trackback | Comments(0)

水戸でマジックを楽しむ!!

先週の土曜日(3/17)、“水戸マジッククラブ”の例会に初参加させていただきました。私の住いは茨城の県南ですので、例会場所の「JJクラブ100水戸店」のある赤塚駅へは各駅列車で1時間10分、家から例会の“VIPルーム”迄は約2時間のちょっとした小旅行でした。

c0049409_2165216.jpg生活圏の以北へ電車で行くことは滅多に無いので、物珍しく車窓を眺めていると、停車駅毎にカメラを構えウロウロしている人達が10名ほどいて、鉄道ファンの多さに驚かされました。暗くなった帰路も同様で、その人達の雰囲気は往路よりも緊迫感が漂っていたのですが、どうも翌日のJRのダイヤ改正が関連しているようでした。

何の変哲もない列車を撮影して、何処に魅力があるのだろうかと思ってしまうのですが、そこにはその趣味の人しか理解できない理由があるのでしょう。後に知人に教えて貰ったことですが・・・写真を撮る鉄道ファンを「撮り鉄」、乗車好きを「乗り鉄」、列車の音や駅の構内放送を録音する人達を「録り鉄」と言うそうです。
これをマジックファンに置き換えると・・・観賞専門のマジックファンを「観るマジ」、演じ好きを「演マジ」、ショーやレクチャーの撮影を趣味とする人達を「録りマジ」とでも言うのでしょうか。私は差し詰め「“演マジ”の塩胡麻を少々まぶした“観るマジ”?」と言うところでしょう。

例会には十数名の方が参加されていて、それぞれ好みの演目を練習したり、レクチャーを受けたりしていました。会が発足して2年程とのことですが、会長のshadowさんを始め、参加されている方々のマジックのレベルは想像していたよりも遥かに高く、色々な新しいマジックを見せて頂きました。 c0049409_2192077.jpg私も、会合室(VIPルーム)や遊戯場の小ステージで~カップ&ボール、カード、ロープ&リング、タバコ、そしてパドルなどのマジックをお見せしたり、参加者の方とマジック談義をしたりして、楽しいマジカルなひと時を過ごすことができました。

都内で開催されているマジッククラブ(サークル)と比べると、土地柄なのかメンバーの方達が純朴で気負いが無く、とても良い雰囲気のマジッククラブの活動でした。少々遠方ににつき、毎回とはいきませんが、また例会に参加させていただこうと思っています。
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by ishiken55 | 2007-03-22 21:17 | マジック ニュース | Trackback | Comments(0)

CROSSROAD ―五里夢中―

今週の日曜日(3/11)、“ふしぎスキ実行委員会”主催の社会人と学生のコラボレーションによるマジックショー『CROSSROAD ―五里夢中―』を観に行きました。会場は「練馬文化センター」、それは私の生まれ育った地での開催でありました。

c0049409_23181591.jpgショー全体の印象は・・・
私が練馬区に住んでいた頃は、区内に“ホール”と言えるような施設はありませんでした。とても立派なホールです。会場が広過ぎて、演技者がステージの大きさを十分に使い切れない感があり、テーマの“五里夢中”が“五里霧中”になってしまっていた場面も見られました。しかし、今回の出演者の16名(組)の方々は昨年にも増してレベルが高く、小学生のしおりんさんから私と同年代と思われる人迄~年齢も表現スタイルもバラエティーに富み、アマチュアの粋が集結した楽しいマジックショーでした。

出演者の演技で特に印象に残った方々は・・・
島形麻衣奈さんと男子学生さん (成蹊大;パラソル)
広いステージを存分に使い、二人のアクションバランスが絶妙でテンポも良かったし、若者らしい初々しさも魅力的でした。

水野直子さん (伊那MC;花&ハット)
Shall we dance? に乗って、しなやかに帽子から質の良い花が次々と出現。ソフトな雰囲気が、見る側に心地良さを齎していました。

ARAIさん (社会人;カードマニピュレーション)
テクニックは抑え目なのに、何故かその演技に引き込まれてしまっていました。

松尾留美子さん (慶應OG;ゾンビボール)
インドシナ風の衣装がユニークで、ボールをぐるっと縦に回す演技が新鮮でした。

石津房之さん (山口MC;お札、タバコ、ワインボトル、シルク)
私の年代に近い方でしたので、バラエティーに富んだ演目へのチャレンジに拍手。その中でもお札が一番でしたが、使われた紙幣は合計おいくら?

ゆみさん (マジック界のマドンナ;花、ボール、ファンカード、シルク)
全てのグッズが白とピンクで統一され、それらを眺めていると薔薇や牡丹の花を連想~その優美な演技に見蕩れてしまったのでした。特にファンとラストのシルクの“美”に感銘。

ps
*高校生マジシャンの水野翔さんのカードは、又々レベルが上がっていたし、松戸MCの渡辺浩二さんのユーモア溢れる布裏変化は正にショーへの“笑?夷弾”でした。

*来年は会場を「小ホール」に移して開催とのこと。小さい会場の分より迫力のある演技が期待できそうなので、来年も又この時期、足が故郷の練馬に向かいそうです。最後に、この素晴らしいマジックショーを実行された関係者に感謝の拍手!!

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by ishiken55 | 2007-03-15 23:46 | マジック ニュース | Trackback | Comments(0)

ティータイム

この「ちいさいマジックのおうち」開設2周年目に、記念の記事を書こうと思っていたのですが、掲載したいトピックが重なり、その時から一ヶ月以上が過ぎてしまいました。小さなセスナ機で飛行しながら、広いマジック界の景色を眺望し、印象的な出来事や出会いを書き綴っていますが、こちらの方は題材が豊富で“種”が尽きることは無さそうです。もう一つの記事の支柱となっている機内のマジック記事の方は、今や燃料切れ寸前の状態が続いているのが実情です。

元々この“おうち”を普請した時点で、レクチャー記事や自作のグッズ紹介は、小規模の埋蔵量では何れ枯渇するのは自明のことでしたので、それらをほぼ再掘できたことに満足せねばと思っています。そして次のステップは、埋蔵品に頼らず、エタノール燃料のように大地に育つ果実や穀物から良質のマジックの種を採取できればと目論んでいるところです。

話が変わりますが、2年目は1年目の約2倍の方々に、この“おうち”を訪問して頂きました。ご来場~感謝申し上げます。所詮単発の小型セスナ機航行、何れ着陸せねばならない時がやって来ることと思います。ただ、そういう時が訪れたとしても、きっと再飛行を試みたいと思うのではないかと…そしてその飛行は、大型のボーイング機に乗り換えることだって有り得るかも知れません。

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by ishiken55 | 2007-03-09 22:59 | モノローグ | Trackback | Comments(0)

「ジャンボカード de マジック」・・・<その2>

今回は、嘗て私がステージで演じたジャンボカードの「カード当てマジック」を紹介します。客が絡むこの種のマジックは、どうしても演技が長くなるため、観客の好奇心が散漫になる恐れがありますので、演じるシチュエーション(ステージの広さや観客の年齢層)にマッチした演出を取り入れて、客を飽きさせずに、不思議さや楽しさを盛り上げることがとても重要です。解説の中の厚紙を使用した演出も、その試みの一つとお考えください。
<現象>
客が選んだカードをデックの中に差戻してから、カード名を厚紙に書いて貰い、その紙でデックを扇ぐと、カードケースの中に入れたジョーカーが客のカードに入替わってしまいます。
<準備>
*ジャンボカードのトップから2枚目にジョーカーをセットしカードケースに入れておきます。
*A4サイズの厚紙1枚。(私はキャノン製高品位専用紙の保護用紙を使用)
*赤と黒の太字用サインペン各1本。(できるだけ大型のものが良い)
<アクション&シークレット>
① ジャンボカード(この後は単に“カード”と表記)をケースから取出して表向きでファンに開き、通常のカードである事を客に示します。次に カードを一旦閉じてから裏向きでファンに開き、一人の客に1枚のカードを任意に引いて貰い、そのカード名をよく覚えて貰います。

② 客のカードを表が見えない様にして右手で受け取り、そのカードをデックの中央に差込みます。(この時、デックのトップカードと客のカードをトップチェンジで秘かに交換してしまいます。即ちデックの中に差し込むカードはデックのトップにあったカードです) [写真 上]

③ デックの一番上のカードを表にするとジョーカーが現れます。客に「このジョーカーをケースに入れておきます」と告げ、カードを裏向きに戻してからケースに入れ、それを客が見える場所に立て掛けておきます。(カードを表に返す時にダブルリフトを行います。裏返し後はトップカードのみを取上げるので、カードケースの中のカードは客のカードになります) [写真 中]

④ 客に向い「貴方が先程選んだカードは何でしたか?そのカード名をこの紙に書いてください」と告げ、“A4の厚紙”を手渡します。そして赤と黒のサインペンを示し「貴方のカードの色と同じ色のペンで書いてください」と頼みます。(客は自分のカードの色のサインペンを手に取り、マーク、文字、そして凝った人はトランプ絵など様々な表現で書くとことと思います)

⑤ 厚紙に書かれたカードの名を見せて貰ってから「貴方の選んだカードは“ハートの7”でしたか。今このトランプの中に貴方の選んだ“ハートの7”がある訳ですが、その紙でトランプを扇いでください」とお客に頼みます。

⑥ 演者はデックを数回カットしてから裏向きにファンに開き、そこに向って客に厚紙で扇いで貰います。そしてデックを客に渡し、客のカードがあるかどうか確認して貰います。 客が自分の選んだカードが見付からないと言ったら、カードケースを取り上げ、その中からジョーカーと入れ替わった客の“ハート7”のカードを取り出し観客に示します。 [写真 下]

*厚紙に書いた〝カード名”からアドリブで展開すると、場の雰囲気が和らぎます。
「随分小さな文字ですね~貴方は見掛けによらず小心なお方のようですね・・?」

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by ishiken55 | 2007-03-03 16:47 | カード レクチャー | Trackback | Comments(0)