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江戸川乱歩『D坂殺人事件』から松本清張『点と線』まで

c0049409_2224111.jpg週末土日は久し振りに市内から出る事なく過ごしました。
“マジックの学習”、“文芸誌の読書”、“壁紙の補修”などを、ノンビリやろう~と土曜の朝は考えていたのですが、結局どれも少々触った程度で休日が過ぎてしまいました。

土曜の昼下がり、立ち寄った書店で『サライ』の表題に釣られ、つい手にしてしまったのが予定を狂わす元凶だったのかも知れません。何せこう言う表題に弱いのです。

特集 『D坂の殺人事件』 から 『点と線』 まで・・・
   <追跡。日本の名作ミステリー>


江戸川乱歩の『D坂の殺人事件』は、大正14年『新青年』の新年増刊号に掲載されたそうですから、石田天海師が松旭斎天勝一座のアメリカ公演に出発した直後に当ります。また、この小説で初めて名探偵・明智小五郎が紙面に登場したとのこと。

“D坂”とは千駄木の団子坂。サライの本文に昨年催された出身クラブOB会の春の遠足“谷中・根津・千駄木~散策”で訪れた「菊見煎餅総本店」や「喫茶店・乱歩」等々の写真が載っていて、あれから一年が経ったと思うと、懐かしさが湧いて来ました。なお、乱歩は熱烈なマジックファンでもありました。その実態が不明につき、明智探偵に探って欲しいところです。

松本清張作品の定番~『点と線』や『ゼロの焦点』等の作品の記事については、目新しさは感じませんでしたが、『点と線』の続編とも言える『時間の習俗』という作品があることを知りました。この小説には『点と線』に登場した鳥飼刑事と三原警部補が再登場しているそうです。そう言えば、昨年11月にテレビ放映されたビートたけし氏主演の『点と線』。鳥飼刑事の個性が強すぎた感はありますが、心に残る推理ドラマの一作でした。

c0049409_22272146.jpgまた、『天城越え』の記事には興味を覚えました。でも、この作品、映画やテレビで何度か観ているものの、原作を読んでいないように思えてなりません。この際、浄蓮の滝と対照的な妖艶な娼婦への少年の恋慕を、読んでみようと思った次第です。

◆話しが全く変わりますが・・・土曜日に、近所の百円ショップで、目的も無くジャンボカードを買ってみました。なぜこんなものが百円で販売できるのか、正に現代のミステリーです。
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by ishiken55 | 2008-03-31 23:39 | 文芸 エッセイ | Comments(0)

石田天海師の“その時”の思いに触れて

石田天海師と言っても、若いマジシャンはご存知ない方もいることでしょう。知らないからと言って、蔑視されることは全くありません。日本に帰国したのは晩年になられてからですし、他界されてから既に三十数年が過ぎています。そして、この方のマジシャンとしての活躍の場は、大正13年から昭和33年までのアメリカのマジック界であったのですから・・・

石田天海師は、私と同年代以上のマジック愛好家に取っては、マジシャンとしての支柱だったように思います。それは、マジックの本場であるアメリカで、頼りとする人物がいない状況から歩み始めて、プロのマジシャンとして活躍され、多くの一流のマジシャンと交わり、且つ独自の技法を考案し、その名をかの地に残した人であるからです。現代の若いマジシャンも、天海師を知らなくても、“テンカイパーム”を知らない人はいない筈です。

今年、マジッククラブに入会する時、尊敬するマジシャンとして石田天海師の名を挙げました。しかし考えてみると天海師のこととなると、ご本人の生のステージを拝見したのは一度だけ、経歴やマジックに対する考えについては~初期の『奇術研究』に掲載されたご本人の記事から得た情報が主なもので、極めて貧弱な知識しか持っていないのが実情でした。

これではいけない!~と、先週所用で東京に行った折に古書店に立ち寄り、初版本の石田天海師著 『奇術五十年』 を購入しました。そして、こんな面白いマジック書があったのかと、この数日この書を読み耽っています。関東大震災の翌年の大正13年に天勝一座の一員として渡米し、何故に天海夫妻だけが、かの地に留まったのか、今まで理解できないでいました。この本を読み進むうちに、その理由がおぼろげながら見えて来たのであります。

サーストンのステージを観た天海師のマジックに対する思い・・・
『ウーム。やっぱり俺たちは井の中の蛙だった。これは反省しなくちゃならない』

人は何かに突き動かされる時があります。しかしそれだけでは事は成しえません。そこに明確な意志が伴わなければ成就は叶いません。天海師の場合、次の三点が伴うことで、その後の偉大なマジシャンへの道に繋がったと思うのです。
①本場のマジックに接し、心底その道を極めてみたいと思う強い意志。
②一流のマジシャンになるための惜しまない努力と探究心。
③マジシャンとしての自分の素質(特質)を理解し~生かし~演じたこと。

天勝一座と共に帰国すれば、洋行帰りのマジシャンとして、一時的には持て囃された筈ですが、そんなことには目もくれず、こころの思いに従った石田天海師。躍動感に満ちた偉大なマジシャンの半生に触れることができた一冊です。

<『奇術五十年』の出版録>
*初版本; 昭和36年(1961年) 朝日新聞社刊 (定価 190円)
*復刻本; 昭和50年(1975年) ユニコン エンタプライズ刊 (頒価 3,500円)
*復刻本; 平成10年(1998年) 日本図書センター刊 (定価 1,890円)
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by ishiken55 | 2008-03-25 22:48 | マジック エッセイ | Comments(0)

CROSSROAD -Visitor-へ

c0049409_19594627.jpg“春眠暁を覚えず”と言いますが、これは唐代の詩人・孟浩然の「春眠不覚暁、処処聞啼鳥」が原文との事。そんな古の人々の長閑な生活を羨望しつつ・・・花粉症の激しいくしゃみで、休日も“暁”から目覚めてしまう今日この頃であります。
さてさて~そんな日曜日(3/16)、今年も社会人と学生マジシャン共同共演のマジックショー『CROSSROAD -Visitor-』を観に行きました。会場は昨年と同じ練馬文化センターでしたが、昨年の大ホールではなく、今年は小ホール、マジックショーにはぴったりの会場での開催でした。ステージは2部構成で出演者は16組。その中で個人的に感銘を受けた3演目について、感想を書き留めることに致します。

佐野玉枝さん (シルクをベースにしたマジック)
シルク~赤玉~羽根花~ラストは黒いドレスから一瞬に真紅のドレスに衣装換え!
赤を基調にしての色変わりは実に美しく、演出も細部まで丁寧に構成されていて、更に堂々としたアクションはアマチュアマジックの至高の演技でした。

山田秀樹さん・恵美子さん (プリンあらモードマジッククラブ;羽子板など)
羽子板~団扇~ピラミッド~ジャンボリング~とバラエティーに富んだ楽しいマジック。使用いているマジック道具にちょっとした気遣いが見られ、感心しきり。また羽子板を使ったところにオリジナリティーを感じました。

加藤陽さん (東京大学奇術愛好会;ウォンド&シンブル)
加藤氏のマジックを観るのは2回目。前回の印象は、テクニックは素晴らしいのに観る人の心を惹きつける何かが足りないと感じたのですが、今回はウォンドシンブルを巧みに組合せたルーティンに躍動感があり、表情も和やかで自信に満ちていて、その演技に感動しました。一言注文を付けるとすれば・・・繰り返しのアクションをもう少し控えたら、演じた後に観客へ演技の余韻を残せるのに~と思ったことです。

ps
クロスロードを観賞したのは今回が3回目。社会人と学生のコラボレーション・マジックショーというのは実に素晴らしい企画だと思います。ただ、異質の素材の方達が同じ土俵に上がる難しさも多々あることでしょう。今回のショーでは、ステージ上も客席も、社会人が学生さんを少し押し込んでいた感がありました。来年は、学生部屋の容赦ない反撃を~!!
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by ishiken55 | 2008-03-18 23:46 | マジック ニュース | Comments(0)

横浜マジカルグループ「45th MAGIC FESTIVAL」観賞記

c0049409_22411095.jpg今年も会員の方からチケットを頂き、先日の日曜日(3/9)に、磯子公会堂で開催された横浜マジカルグループ(YMG)のマジック発表会を堪能して来ました。YMGは今年創立50周年、そして45回目の記念大会という事で、例年以上に充実した発表会でありました。

今回の演目数は例年の1.5倍の24種、出演者は約30名。いずれも入魂多彩な素晴らしいマジックの数々・・感想を書き出すと長文になってしまいそうなので、個人的に特に印象の強かった演目に絞り込み、観賞記を掲載させていただきます。

清水さんと黒崎正博さん 「プロローグ」
お二人の息がピッタリの楽しい掛合いマジック。怪しげな黒メガネ姿の黒崎氏(特別会員)によるプロ・テクニックと、紳士然とした清水さんのアクションのバランスが絶妙でした。
<第1部>
三好さん 「艶」
な和傘は抜群に美しかった。題名に相応しいお色気にも魅了されました。
関さん 「99」
こんな大球を使ったゾンビボールは初めて観ました。一瞬海外で観ている錯覚も?
トールマンの関さん、更にマジシャンとしてトールマンになる予感が~!
須藤さん・千田さん・安野さん 「奇術師とその弟子」
こう言うトーク入りの“ユーモア・マジック”は、理屈抜きで大好きです。
<第2部>
丸山さん 「春のいたずら」
“四つ玉”風のシックなシルバーボールから始まり、華やかな和の世界へ変身。
お孫さんとの競演?なんて~ウソのような若々しいおねえさまの演技でした。
<第3部>
中村さん 「ホワイト・ファンタジー」
昨年より更に不思議さが増したダンシングハンカチ。ハンカチが踊るだけでも不思議なのに、ボトルに入って踊り出し、更に蓋を押し上げてボトルから脱出してしまうに至っては・・?!
山本さん 「ピラミットの中には・・」
一番オリジナリティーを感じた作品で見応えがありました。ラストの演出も素晴らしかった。
渚晴彦さん 「春の調べ」
鳩~カード~イリュージョン~人体交換・・プロならではの鮮やかな演技でした。
渚師はYMGの特別会員とのことですから、その昔横浜付近に住まわれていたのでしょう。でも、私が東京に住んでいた頃、ご近所に住んでおられ、三十数年前には我家から200メートル程の所にマジックショップを出店されておりました。
あの頃の渚晴彦さんは若かった! でも、私の方がもっと若かった!!

c0049409_22484213.jpg社会人のマジッククラブが半世紀を歩み続けるには、山あり~谷あり~大変な時もあったことでしょう。これからのYMGさんの益々のご発展を祈念しつつ、観賞記の〆と致します。
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by ishiken55 | 2008-03-11 22:58 | マジック ニュース | Comments(0)

ESPカードの謎

最近、ESPカードを使用したマジックを、しばしば見掛けるようになりました。
とは言っても、私自身ESPカードなるものを知ったのは、まだ半年前のことです。

  丸  四角  十字  波  星

単純な図形5種類からなるこのカード、超能力の実験用に1930年頃デューク大学のライン博士がゼナー博士に作らせたそうで、別名~ゼナーカードとも呼ばれているそうです。また、マジック用としても、ほぼ同時期にアンネマンにより作品が発表されていて、マジック用のカードとしても、それなりの歴史があるようです。

Extra Sensory Perception(超感覚的知覚)の頭文字を取りESPカードと言うようですが、図形の中でが異質の存在に感じます。差し詰め自分だったら単純に~
  丸  十字  三角  四角  星
三角ではなく、ゆらゆら~とした波が入っている事に、意味があるように思えてなりません。
  透視  予知  テレパシー
透視は別にしても、こうした能力を多少なりとも持つ人はいるのだと思います。
この数日読んでいる幻冬舎新書「日本の10大新宗教」からも、そう感じました。
これらは二重(多重)人格者のなせるワザなのかも知れないと、考えたり・・。

“種のあるマジックは、誰でも実現可能な~夢の・・透視・予知・テレパシー!?”
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by ishiken55 | 2008-03-06 11:28 | マジック エッセイ | Comments(0)