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久々の“マジック書評”

今年も東京堂出版を中心に新しいマジック解説書が相当数出版されています。しかし私自身はこの所あまりマジック関係の新本を購入しておりません。「購入しても“積読”だけでは意味がない!」と、華甲を迎え遅ればせながら悟った次第です。自らのマジカルライフに意味のある本に絞ろうと心掛ける中で、この半年間に購入したマジック書をご紹介しようと思います。
(なお、下記の本は今年出版された本のみではないことを、お断りしておきます)

東京堂出版 藤山新太郎氏著『プロが教えるロープマジック』(税込み3,780円)
年前半の一押しの書。プロマジシャンの思入れ深い生の声が伝って来る。挿話の~アダチ龍光、ダーク大和、ダイ・バーノン、高木重朗~各氏への敬慕の文も秀逸。
Karl Fulve/Self-working series『Table magic & Paper magic』(788円)
日本の一般マジック書に取入れられている作品も多く、簡易な作品の宝庫。そしてアメリカマジック界の裾野の広がりを感じる書。ペーパーの造形工作は子供も大人も楽しめそう!
講談社+α新書 中村弘氏著(栗田昌裕氏解説) 『瞬間マジック入門』 (820円)
御年93歳の所属クラブ会員の書。当ブログご訪問の非マジシャンの方にお奨め。
東京堂出版 季刊マジック雑誌 『ザ・マジック76号』 (1,260円)
連載物は一見地味に感じるも、内容をじっくり読むと実に造詣が深い。目玉とも言える巻頭記事にインパクト不足の感があり、本書のファンとしてはそこが少々残念スポット。
テンヨー Harry Lorayne『ターベルコース・インマジック 第7巻』(8,925円)
「いつも偉そうに記事を書いていて、ターベルコースを読破していないの?」と言われそうですが、「そうなんです」。今回も天から舞い降りた商品券でこっそり購入~残りはあと一巻に。 ターベルコースの価値の順番は、夏休みのラジオ体操~1,2,3,4・・・?

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『北京オリンピック』が終わり、あの暑かった夏も早過ぎ行こうとしています。
白い一重の槿(むくげ)の花が、庭先で一ヶ月以上咲き続けています。
 <朝に咲き、夕に萎み、夜に誰にも気付かれずに、潔く地に落ちる>
その清楚な槿の花もそろそろ店仕舞い。マジシャンの来年の夏は~『北京 FISM 』

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by ishiken55 | 2008-08-30 11:34 | マジック ニュース | Comments(0)

“フォース”への 重い想いと 思い付き

カードマジックを行う時、“フォース”は不思議な現象を創出する上で効果的な技法であるのは間違いないでしょう。でも、フォースはマジシャンに取って麻薬的な側面もあり、これに頼り過ぎるとカードマジックの本来の面白さが見えなくなって、ドロップアウトしてしまう恐れさえ内在している技法と言えなくもありません。

c0049409_18123229.jpg私もマジックを始めた当初、テイクワン系のカードマジックを演じる場合~フォースを多用していたことを想い出します。でも、今ではカードマジックを披露するときに使用するフォースは、1回のみに抑えています。また、私の『Take One の技法』シートの中に書かれているフォースは下記の6点ですが、現在実際に使用しているのは100%クラシックフォースです。
①クラシックフォース ②ドリブルフォース ③カットフォース
④バックスリップフォース ⑤ヘンリーTクライストのフォース
⑥マジシャンズフォース


<お客が1枚のカードを選ぶ時、自由に選択した意識を真に持って貰うこと>
これは、カード当てマジックを演じる上で、とても重要なことなのではないでしょうか。しかし、演者の結末への道筋を狂わしてはいけないとの(見る立場からの)優しい思いから、お客は不自然さを感じつつ~その場を流しているに過ぎない?としたら・・・
ヒュガードのバックスリップフォースや最近流行のドリブルフォースで、その意識をお客が持ってくれるとは到底思えませんし、クラシックフォースでさえ、お客に押付けているようにも思えて来ます。そうなるとカードはテーブルにリボンスプレットし、お客に1枚のカードを自由に選んで貰うのが一番自然という事になります。そこで、こんな方法を考えてみました。

リボンスプレットフォース
①トップカードを憶えます。(ボトムカードを glimpse し、トップに切上げる)
②デックをカットし、元のトップとボトムの間にブレークを作り、右手でデックを保持します。
③右手でデックを裏向きにテーブルの上にリボンスプレットします。
(プレークの箇所に、他のカード間とは異なる僅かなスペースの違いが生じる)
「カードを自由に1枚お取りください」と客に告げ、広げたカードを修正する仕草で、元のトップとボトムの間を少し広げると共に、元のトップカードを手前に(演者側へ)少し引きます。
⑤お客はカードを見回した後、引き込まれるように“覚えたカード”を選ぶ!~筈?
これは、あくまでも“思い付き”、効果の程は~実践でお試しあれ。
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by ishiken55 | 2008-08-23 17:28 | カード レクチャー | Comments(0)

「注文の多い料理店」は・・・読むマジック

『二人の若い紳士が白熊のような犬二匹と案内役の猟師を伴い、鉄砲を担いで狩猟に出掛けます。山奥で猟師とはぐれ、犬が泡を吐いて死んでしまうと、突然りっぱな一軒の西洋造りの料理店「山猫軒」が現れます。お腹の空いた二人はどなたもどうかお入りください。決してご遠慮はありません」と書かれた金文字を読みます。戸を開け中に入ると、次々に案内の金文字があり、それに導かれて二人はその家の奥に進んで行きます。すると・・・』

c0049409_10292636.jpgこれは、数日前に読んだ宮沢賢治作「注文の多い料理店」の文頭のあらすじです。大正13年(1924年)に発表され、文庫本で10ページ程の短い童話ですが、宮沢賢治の代表作の一つですので、多くの方が幼少時に読まれたことがあるのではないでしょうか。
今回この童話を再読し~世代に拘らず楽しめる作品であり、また読み手により受け取り方が異なるところが、時代を超えて読み継がれている理由であると感じました。
(「注文の多い料理店」はダイソー文庫で購入できます。)

*小学1年生のA子ちゃん
「山猫に食べられそうで恐ろしかったけど、犬といっしょに助かって良かった!」
*中学2年生のB平くん
「紳士達はお金の事ばかり考えているから罰が当ったと思う。山猫はワルだけど憎めない。」
*高校3年生のC美さん
「動物や自然を大切に思う作者の心が、ファンタスティックな話の中に読み取れました。」
*大学4年生のD太郎君
「食べる筈の者が、食われる存在であったというトリックは、話のマジックとして面白かった。」
*還暦を過ぎたE男さん
「紙くずのようになった紳士の顔が、元に戻らない訳を考えていたら・・・夜が明けました。」
(感想は創作であることをお断りしておきます。写真は賢治の故郷~花巻です。)

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by ishiken55 | 2008-08-16 10:59 | 文芸 エッセイ | Comments(0)

九段の杜で「世界のマジックショー」を観賞

昨日(8/9)は、マジッククラブの小会合に出席した後、8月8~10日に掛けて開催されている[JAPAN MAGIC CONVENTION 2008]の催しの一つ 『世界のマジックショー』 を観賞するため、「九段会館(大ホール)」に向かいました。

開場の6時までに2時間ほどの時間があるので、一駅手前の神保町で地下鉄を降り、古本屋街を少し覘いてから、“靖国通り”を歩いて九段下へ到着。それでも時間はまだたっぷり。そこで周辺の~“昭和館”で戦前・戦中・戦後の展示物を見たり、“北の丸公園”の美しい景色を眺望したり、“日本武道館”の入り口の石垣を仰ぎ見たりして~日本の歴史と都心の景観の美しさを振り返る静かなひと時を過ごしました。

そうこうするうち、この催しでお会いしたいと思っていた奥州のマジック仙人Kさんと連絡が取れ、九段会館に入りビールを挿んで歓談。TAMCのこと、オン研のこと、人生のこと?などを、少ない時間でしたが話をさせて頂きました。また、会場内では多くのマジック関係の知人に遭遇しました。これも催しに参加する楽しみの一つです。c0049409_13312268.jpg
マジックショーの出演者(出演順)は・・・
①リュウケン氏(台湾)
②ザビエル・タピアス氏(スペイン)
③スティーブ・マーシャル氏(アメリカ)
④渚晴彦氏(日本)
⑤ジョージ・ワン氏(マレーシア)
⑥ナポレオンズ氏(日本)
⑦ディメール氏(アメリカ)~の合計7名(組)


その中で、個人的に印象に残った演目は・・・
②ザビエル・タピアス氏の「不思議なロボット」
紙袋に瓶や缶を継ぎ当てて行くと、それが緩りとユーモラスに動き出したのです!
⑤ジョージ・ワン氏の「仮面の変化」
最近流行りの“変面”のマジックですが、衣装やアクトが独特で、楽しめました。
⑦ディメール氏の「鳩出し」
鳩の数も然る事ながら、一つの演技が素早く、且つ丁寧で、素晴らしかったです。

主催者でもある渚晴彦氏は水槽にまで入り体を張って頑張っておりましたし、ナポレオンズのお二人はMCも担当し軽妙なトークで会場を和ませていました。こういう高価な催しを人気の元に継続するには、新たなアイディアと人を惹きつけるパフォーマンスが重要と思われます。今後も、参加したくなるようなマジックショーの開催を関係者に期待しています。

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by ishiken55 | 2008-08-10 14:48 | マジック ニュース | Comments(0)

『白い1本のシンブル』から

私は市販のマジック道具を殆ど所有していないマジシャンなのですが、それでも「チャイナリング」や「四つ玉」、そして「ファンカード」といった基本道具は、自分で製作することが困難なので、都会のマジックショップで購入したものを使っています。

c0049409_23582543.jpg4,5年前になるでしょうか・・・多分東急ハンズではないかと思いますが、「四つ玉」か「ファンカード」を購入した時、『白い1本のシンブル』“オマケ”として付いて来ました。シンブルについては、若い頃に1,2本触ったことがあるものの全くの門外漢。でも、そのシンブルのが他社で販売されているモノとは一味違って見え、気に入ってしまったのでした。そしてその1本が、白とカラーを含め24本のシンブルを買い揃える元となったのです。そのシンブルの販売元がDP GROUP(ディーピーグループ)でした。

c0049409_9542473.jpg先日の火曜日(7/28)、所用で千葉の西端~市川市方面に行った折、知人にそのDPGへ案内して頂きました。対面販売のお店ではなく、商品はダンボールに入れられていて、会社の倉庫といった感じでした。でも、ビル内は全国の販売店や個人の購入先へ発送される商品なのでしょう~慌しく社員の方が立ち動いていました。「四つ玉」「パドル」のラインアップを見せて貰っただけで、カタログを頂戴し早々に退散。気を引き締めて目的の地に向かいました。

DPGの販売製品は、マジックショップの最大手テンヨーと比べると~廉価で、豊富で、且つマニア受けするモノも見受けられます。これからも独自商品の開発に期待したいものです。最後に、個人的な思いを一言・・・私はファンカードの愛好者につきDP・G製のファンカードを4種類所有していますが、厚さを含めカードのサイズが大小極端で色彩も単調です。
<紙製・ロングサイズ・鮮彩5輪色~のの開発を期待しています!>
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by ishiken55 | 2008-08-03 00:15 | マジック エッセイ | Comments(0)