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マギー司郎師とシェイクスピア翁

c0049409_21282296.jpg今日は、先週から今週に掛けて読んだ本と雑誌のお話です。

単行本は市立図書館で偶然目に入り、借用し読みました。
本のタイトルは 『生きてるだけで だいたい OK 』
著者は、おしゃべりマジシャンのマギー司郎さん。
(発行は2007年11月 出版元は講談社 定価は税別1300円)

この本には、司郎さんの幼い頃の事やマジジック教室に通うことになった経緯、また師匠のマギー信沢師との出会いなど、興味を覚えるお話がたくさん書かれています。プロマジシャンになられてからの15年間、全国各地のストリップ劇場の幕間で演じた二万回を超えるステージが~何度見ても楽しく、見る人に癒しを齎す“おしゃべりマジック”を築き上げる礎になっているのだと思います。弟子のマギー審司さんが語る章も、司郎さんの人柄を知る上で見逃せない一文です。

c0049409_21293388.jpg雑誌の方は、付録の“おまけ”に惹かれて購入しました。
おまけの中身は、携帯ルーペと堀文子氏画のカレンダー。
雑誌名は 『サライ 2008 12/4号』 (特別定価750円)
今回のメインテーマは~“シェイクスピア入門”

古典戯曲の「ベニスの商人」や「ロミオとジュリエット」、「ハムレット」など、だれでもシェイクスピアの作品は、それなりに知っているものの、じっくり読んだ経験は以外に少ないのではないでしょうか。
16世紀末から17世紀初頭のイギリスで書かれた悲劇、喜劇、史劇などをむ37篇の戯曲作品。この雑誌にて、これらの作品の“さわり”をチェックする機会を得る事ができました。明治時代に坪内逍遥が全篇を翻訳したそうですが“人生に於ける普遍的なテーマ”を取り上げている事が、今なお世界中で愛されている所以なのでしょう。

ところで、かのシェイクスピアは明治時代に“斜翁”と表記されたそうです。
それなら、現代のマギー司郎師は“喋奇翁”とでも言ったらよいでしょうか。
楽しんでやらなきゃ、なにごとも身につきはしません>
(No profit grows where is no pleasure ta'en.「じゃじゃ馬ならし」第1幕ヨリ)
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by ishiken55 | 2008-11-30 21:52 | モノローグ | Trackback | Comments(0)

発表会の手順作成プロセスを振り返る

所属クラブ(TAMC)の発表会が終って、既にひと月以上が過ぎました。この一週間ほど記事にするようなマジックの話題が思い浮かびませんので、発表会で演じた自分の演技の手順作成プロセスについて、自身の備忘録として、振り返ってみたいと思います。

<ステップ1> 演目の選定
発表会の統括責任者M氏より、出演の勅命が下されたのは、発表会開催3ヶ月半前の7月上旬のこと。与えられた演技の仕様は幕間の3分間。この条件を元にいろいろと考えた末に、3年前からサロンマジック用に演じて来ているマジックの一つで、単独のステージマジックとしては他で観たことの無い「リングとロープ」に思いが至り、3ヶ月前の7月中旬に意思決定。
<ステップ2> 道具の選定と手順の骨子決定
観客に一つのイメージを浮かべて貰えたら~と思い、大きい純白のリングと明るい感じの赤色のロープを捜し歩き、リングは蒲田でロープは池袋で調達。手順はサロン用からステージ対応への転換に着手。遠目では現象が不明瞭なダブルリングの使用を止め、躍動感のある2つの演技を新しく追加して、2ヶ月前の8月中旬に技法11からなる手順の骨子を決定。
<ステップ3> 音楽の選定と詳細アクトの練り込み
ステージマジックの音楽は重要、ただ洋楽には疎く曲の選定に苦慮。当初ポール・モーリアの「サウンド・オブ・サイレンス」を候補にするも時間が短くて断念し、もう少しソフトな曲の映画音楽「エヴァー・グリーン」を選定。また独自な演技表現とするために最重要と捉えている技法を繋ぐアクトの練り込みに思考する日々―。1ヶ月前の9月中旬にこれらの詳細を決定。
<ステップ4> 演技の練習と細部の修正
発表会の1ヶ月前からはラジカセで音楽を流し、毎日ひたすら演技の繰り返し練習。その中で思い付いた細部の動作については躊躇せずに取り入れて演技の“盛り付け”を修正。
<補記> “ステップ3”で取り入れた主なアクト
・演技開始時のリングのディスプレーと右指に回し絡める動作。(3箇所に使用)
・演技中盤の接吻を連想のロープ端部のアクトから、一気に生じる大きな結び輪。
・演技終盤のリング外しから、ロープに二つ結ぶ目を作り、検めを兼ね客に進呈。
・その他~挿入リングのブランコ、外したリングの左右振り・リバース・トス等。

以上の経過を辿り、『リングとロープの恋物語』は発表会の当日(10/19)を迎えました。発表会の3日後、同級生では唯一お招きしたY氏からクロネコメールが届きました。中を開けると、ご夫妻を招待したことへの礼状と手製の木工名刺入れ、そして何と私の演技のDVDが添付されていました。と言う訳で、私は発表会の3日後には自分の演技と対面したのでした。この事は会員の方々には秘密にしています。(あれ?こんなことを書くと・・・)

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by ishiken55 | 2008-11-24 22:21 | マジック エッセイ | Trackback | Comments(0)

『トランプの不思議』との再会

11月の初めに、マジック界の先輩のご好意により、一冊のマジック古書と再会しました。別離から四十年以上・・・外装は多少色褪せていますが、中身は昔の瑞々しさを失っていませんでした。これが人との再会だったら、お互いの変貌振りにあ然!?とする所でしょう。
本の名は~力書房刊 高木重朗氏著 『トランプの不思議 ―現代カード奇術入門―』
初版は昭和31年(1956年)、入手した本は昭和38年発行の第9版で定価300円。

この本は、十七歳の時に最初に読んだマジック解説書で、自分のカードマジックのルーツとも言える思い出の本です。力書房の書籍はマジックへの入門後十数年間は販売されていて、手放した後も入手は可能でしたが、内容は全て吸収してしまった自信からか、当時は再入手の必要性を感じませんでした。今でも自分のレパートリーに三作品が入っていますが、今回久し振りに再読して、思いもよらない作品の発見もあり、重読の楽しさを味わっています。

また、この本は“このおうち”で度々取り上げて来ています。その中から三年前の「カードマジックの“入門書”私考」をリンクしておきますので、興味のある方はチェックしてみてください。今では希少本となってしまった『トランプの不思議』~ここでは内容には触れませんが、巻末の「カードマジックの参考文献紹介」の中から洋書に関する部分を転記させて頂きます。その殆どが半世紀後の今も継続し出版されていて、米国書籍の息の永さに驚かされます。

A.入門書として適当なもの
 1. Modern Card Tricks and Secrets of Magic (by Harry Blackstone)
 2. The Royal Road to Card Magic (by Hugard & Braue)
 c0049409_1926426.jpg3. Card Magic (by J.N Hilliard)

 4. Scarne on Card Tricks (by John Scarne)
 5. Tarbell Course in Magic (by Harlan Tarbell)
B.やや程度の進んだ方に
 1. Encyclopedia Card Tricks (by Hugard)
 2. Effective Card Magic (by Bill Simon)
C.本格的に研究されようとする方に
 1. Expert at the Card Table (by S.W Erdnase)
 2. Expert Card Technique (by Hugard & Braue)
 3. Card Control (by Arthur Buckley)

他D.E.の紹介有、グレー字は過去に取上げた文献。
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by ishiken55 | 2008-11-17 19:40 | マジック エッセイ | Trackback | Comments(0)

トランプの <開封処方箋>

c0049409_101626.jpg新しいトランプ(カード)の封を切る時、中は40枚の数札と12枚の絵札と2枚のジョーカ-なのは分かっているのに、なぜか心がワクワクします。そして同じ銘柄のトランプでも、印刷・紙質・切断の状況が微妙に異なるので、初タッチのファンカットシャフルを行い、品質を確かめる時の感触は~ビールを最初に一口飲む時と似ていて~堪えられません。

でも~切った封をデックケースから取り除くと、その箇所がベタベタした状態になっています。その儘では感じが悪いので、残留物を指先でこそげ取っていますが、ベタベタ感が残ると共に表面がデコボコした状態になってしまいます。トランプを消耗品と思えば、それほど気にする必要はないのでしょうが、繊細な性格(?)につき、この事が以前より気になっていました。

そこで~手品の寄合で、シールを剥がした後のベタベタを取り除く良い方法が無いものかと、マジシャンの方達にお尋ねしたら、二つの方法をご教示頂きました。
セロテープの粘着力を少し落とし、ベタベタした所に軽く叩くように押し付ける。
剥がした封(シール)でケースに残ったベタベタの上をペッタンペッタンと叩く。
どちらの方法も、原理は同じようです・・・「類は友を呼ぶ~flock together」

土曜日に新しいトランプの封を切る時、の方法でトライしてみました。
その結果キレイに封を剥がすことが出来ました。今までは注意してこそげ取っても、痕が汚く残り不愉快な思いをしていましたが、これでトランプと交わる時に爽快な気分になれます。同じ様な思いをされている方は、この<開封処方箋>で心の痼の解消をお試し下さい!

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by ishiken55 | 2008-11-10 18:45 | マジック グッズ | Trackback | Comments(5)

秋涼の中~二つの「文化祭マジックショー」を楽しむ

少し涼しげに感じる今日この頃です。爽やかな秋風と透明な陽光が交叉する土曜と日曜に、二つの文化祭マジックショーを楽しんで来ました。

土曜日(11/1)は、行徳文化祭 『行徳マジッククラブ・マジックショー』 へ
東西線・行徳駅から5分程の「I&Iホール」で催される地域文化祭内のマジックショー。30分のイベントですが、人生の半ばにマジックを始められた方々が、目一杯の趣向を凝らしたステージは他では観られないモノがあり、毎年楽しみにしているショーです。昨年までこのクラブを指導されていたTAMC元会長の持永氏が他界されたこともあり、今年はどうなることかと心配していましたが、過去の二回と比べて今回のショーが一番充実していたように思います。

ショーが終ってから、会員でもないのに中に紛れ込み、近くの割烹での打ち上げに参加・・・見事「四つ玉」を演じたおとうさんは、初めて“玉”にチャレンジされたそうで、お歳を伺ったら昭和4年生まれとのこと。1日の練習回数を“正”の字で記録し~簡単な演技評価も。“正”の字はどの日も4つぐらい書かれていたからスゴイ! また女性会員さんのバイタリティーと色気にも圧倒されて・・・「自分も頑張らなくっちゃ~」と思いつつ、行徳の街を後にしました。
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日曜日(11/2)は、母校文化祭 『KMC・マジックショー』 へ
c0049409_1845654.jpg常磐線南千住の駅を降りると高層ビルが建ち並ぶ住宅街。そこが「山谷ブルース」に接した街とは全く思えません。
でも四十年前のあのうらぶれた下町の風情も、今思えば懐かししさが・・・。母校の文化祭は今年で44回目。欠席したのは2回と記憶しているので、たぶん卒業生の中では出席回数が一番多いかも知れません。昼食をトンカツ屋で食してから母校に入り、サロンとステージのマジックショーを観て来ました。

それぞれ30分のショーでしたが、皆々~張り切って演じていたのが印象的です。
「若いっていいなぁ~」と思わずにはいられませんでした。個人的に好印象の演目は、サロンでは黒澤さんの「おしゃべりマジック」が可愛らしくて楽しめたし、ステージでは浅野君の「ミリオンカード」が演技の安定感と見せ所での巧みさで一番光っていたように思います。

※前日のシニア世代中心のマジックショーと、この日の母校後輩達のマジックショー出演者の年齢差は約半世紀。世代が違っても、それぞれの特質を生かしつつ、同じ“土俵”で楽しむことができるマジックの素晴らしさを、実感することができた二日間でもありました。

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by ishiken55 | 2008-11-04 18:33 | マジック ニュース | Trackback | Comments(0)