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高円寺で「Magic Meister」を楽しむ

東京から立川までの中央線の各駅には、一度は降り立ったことがある筈なのに、高円寺の駅に着き「この前はいつ来たのだろう?」と考えたが、いつ何の目的で来たのか思い出せない。「この街は、ねじめ正一さんが育った街なんだなぁ~」と思った記憶が残っているので、多分彼が直木賞を受賞した二十年ほど前なのかも知れない。今回は11月22日(日)、早朝に高円寺駅近くの居酒屋で火災が発生し、4人の方が亡くなった日であった。

高円寺に足を運んだのは、所属クラブの前会長都築幹彦さんが藤山新太郎師プロデュースの『マジック・マイスター』に出演をされるので、その演技を拝見するのが第一の目的。一週間前に「胡蝶の舞」を演じられたばかりなのに、御歳八十とは思えないバイタリティーは、企業のトップとして辣腕を揮って来られた方だから為せる所行。たった4分間の演技から未だ回復しない自分に取っては神業に思える。今回都築さんの演技は「如意独楽」。懐かしい演目を、つつがなく又楽しそうに演じられ、“ご立派”の一言に尽きる。

c0049409_1847578.jpg会場の「座・高円寺2」は三百程の客席で傾斜が大きくステージがとても観易い。ただ新ホールにしては列間が若干狭い感じも~。出演者は藤山新太郎師の生徒さんが中心で、4時間半に及ぶマジックショーであった。長いとは感じたものの「早く終わって!」と思わなかったのは、内容が充実していた証しだろう。第一部(11名)よりも第二部(新太郎・晃太郎のご両人、ゲストのカズ・カタヤマ氏を含む13名)の方が充実していたように思う。感想を下記に少々…。
<第一部から>
望月由紀子さんの「カンカン娘」 (リング・お米・シルク等)
カンカン娘の曲に乗り楽しさ一番。個性過多だったためか演目が思い出せず苦慮。
小沼京子さんの「私の世界」 (ミリオンフラワー・四つ玉・ミリオンカード)
アクシデントも何の其の、立ち姿の美しさと表現の上手さに惹き込まれ見惚れる。
<第二部から>
松本ツタエさん他大勢による「古典芸能扇仙助流南京玉すだれ」
後半の保存会による演技は秀逸。“南京玉すだれ”は中国渡来ではない事を知る。
野原初美さんの「梅模様蒸籠初花」 (中華セイロの和風版)
和様のセイロを新鮮な思いで初観賞。置き場の工夫や隅々迄丁寧な演技にも感服。
摂津昭夫さんの「パラソルプロダクション」
栃木のお父様だそうですが、ここ迄多くの洋傘を出されるとは後片付けが心配。

※その他にも出色の演技が多くあったが書面の都合上已むなく割愛。カタヤマ師はメガネを外しタキシード姿でプロの面目を遺憾なく発揮されておられたし、司会の和田奈月さんの言葉に惹かれて買ってしまった『手妻のはなし』からは、師匠が演じた「植瓜術」の題名やその歴史を知ることが出来た。自分に取っても“瓜”の実り多きマジックショーであった。
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by ishiken55 | 2009-11-25 19:02 | マジック ニュース | Trackback | Comments(0)

「TAMC第64回マジック発表会」出演記

天候に恵まれた七五三の日曜日(11/15)、東京アマチュア・マジシャンズ・クラブ(TAMC)主催の『第64回マジック発表会』が虎ノ門のニッショーホールで開催されました。

今回私は『今宵はファン感謝デー』と題しウォンド1分+ファンカード3分=4分の演技にチャレンジしました。ウォンドは初取組みの演目で~学生の専門科目に還暦越えの吹矢を放つがため、またファンカードは昭和40年代から取組んでいる演目で~近年そのグッズさえ消え去る情況に流鏑馬の一矢を示すが為と、「大言壮語」の下に選んだ演目でした。

しかし、その結果は思惑の「幕間の安らぎ」には程遠い惨憺たる情況で、2度もカードを落とすヘマを為出かしてしまいました。1回目は序盤早々に5,6枚~この時は先が長いと思い咄嗟に自分で拾い上げ、2回目はゴール前で20枚~この時はカードを拾わずに続行し演技を終えました。いやいや、まだまだ修行が足らないことを実感させられたステージでありました。

今回私がお渡ししたチケットで入場して下さったのは26名。ご来場頂いた方々に厚くお礼申し上げます。特に私の住いより更に奥地から常磐高速を制限速度ギリギリで飛ばしてお出で下さったご夫妻等には感謝の気持ちで一杯です。私自身は不甲斐ない演技でしたが、バラエティーに富んだ3時間のマジックショーを堪能して頂けたものと確信しています。

主催者側の者が発表会の感想を述べるのは適切ではないのですが、照明室や舞台の袖からステージを観た中で、印象に残った演目を1部と2部から一つ挙げる事にいたします。
第1部から…~阿部徳蔵 天覧マジックの原点~荷造箱変化鑑」 
阿部徳蔵氏と谷崎潤一郎氏の交わりを、谷崎作品「三つの場合」から追い掛け始めて、未だにその行方が見出せていません。その人の名が登場し惹き付けられない筈はなく~。
第2部から…「奇術師とその弟子 パートⅤ」
人の良い奇術師と横柄なその弟子が繰り広げるリング等のマジック&人物入替わりイリュージョン。TAMCならではのアイディアマジックは個人的に大好きなシリーズ作品です。

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by ishiken55 | 2009-11-18 11:30 | マジック ニュース | Trackback | Comments(0)

≪岡本かの子≫の手品師とは…?

読書の秋たけなわなのに、多くの長編小説に手を付けたまま、それぞれの物語が駐車場で停車状態。年初に購入したポプラ社の短編集『百年小説』も当初アクセルを踏み込んだ時の滑り出しは順調だったのに、このところエンスト気味で、この分だと年内に半分読破できるか否かと言った情況です。それでも今月に入り…谷崎潤一郎『刺青』、里見弴『椿』、岡本かの子『鮨』、内田百聞『サラサーテの盤』を読了。『刺青』は四十数年ぶりの再読でしたが、蜘蛛を纏った娘体に潜む魔性…それは憧憬から愛おしさに変貌を遂げていました。

「芸術は爆発だ~」の岡本太郎の母・岡本かの子の『鮨』は、1939年(昭和14年)に発表された30ページ程の作品です。物語は東京の下町と山の手の境にある鮨屋『福すし』を舞台に、看板娘“ともよ”と生業不明の五十過ぎの初老の紳士“湊”のお話。湊が少年時、母親が子供の異常な偏食を治すために手製の鮨を作る回想があり、その母が鮨を握る手付を「手品師のような…」と作者は短文中に三度書いています。テレビなどは勿論無く、クロースアップマジックもほんの一握りのアマチュアの間で育まれていた時代、岡本かの子は誰をイメージしてそう表現したのだろうかと、横道に逸れた興味を覚えたりしています。

自分の小学生の頃…“マジック”は「油性サインペン--」を指す言葉でした。Magicに関わりを持ち始めた昭和40年代、Magicは通常「奇術」と呼ばれていました。また、当時「手品」は簡易レベルのMagicを指す言葉として使われていたように思います。Magicを一般的に「マジック」と言うようになったのは昭和の終盤ではないでしょうか。それはマジック解説書のタイトルを見れば如実に読み取ることが出来ます。でも最近、Magic を表す日本語としては、マジック奇術 よりも手品 と言う言葉に親しみを感じています。これは漸う『手品師』に近づいた証しかも知れないと、ひとりほくそ笑む平成の鮨好き“湊”が身近にいます。

※読後に哀愁漂う岡本かの子の短編小説 『鮨』 はネットで読むことが出来ます。
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by ishiken55 | 2009-11-14 11:09 | 文芸 エッセイ | Trackback | Comments(0)

「行徳マジッククラブ」の文化祭発表会へ

c0049409_20144083.jpg所属クラブの発表会が間近に迫っていて、ぶらぶら出歩く余裕はないのですが、小さなローカルクラブには大きなクラブには無いアットホームなマジックに出逢える楽しさがあり、昨日(11/8)は市川市行徳地区で活動されている「行徳マジッククラブ」の文化祭発表会を4年連続で観に行きました。今回は朝10時半に始まるとのことで、サンデーモーニングのオープニング早々に家を出ました。考えてみたら午前中にマジックの発表会を観た記憶はなく初めての経験、モーニングマジックは頭スッキリの中でレモンティー感覚があり良いものです。

発表会は30分のステージショーで、幕間は無く十人ほどの演者が次々登場し演じるスタイルにつき、誰が何を演じたのかインプットするのが大変です。今回印象に残った演技は・・・
毎回精力的に新演目に取組まれているお姉さまの「リング&ロープ」「シルク」
「リング&ロープ」はシニア層にジワジワと広まっています。火種は“いしけん”?
このクラブでは初拝見した手製道具による大技「人体出現のイリュージョン」
箱の取回しに若干トラブったものの…演者のS氏が造られたそうでご立派です!

今回もショーの後、会員でも講師でも顧問でもないのに会員の方々十数名と会場の「I&Iホール」前の鮨店での昼食会に参加させていただきました。今回いつもステージでお顔を拝見していた三人のお姉さまの姿が無いので、訳を伺ったら…お二人は退会され、お一人は夏に亡くなられたとのことでした。シニア中心のマジッククラブの運営の難しさを垣間見た思いがしました。また新たなメンバーが加わり、クラブが継続されて行かれることを願っています。

会食で私の他にもう一人、部外者と思しき若い男性が着座され、「私~元プロのマジシャンだったんです」とのご挨拶。その名をお聴きしたら以前ダイソーから出版された『カードマジック』の著者さんでした。今月『カードマジッククラブ』で取上げる予定のセルフワーキング作品の出所本につき、偶然のグッドタイミング。マジックキャッスルの事など色々お話を聞かせて貰いましたが、今はマジックの経験も生かしつつ新たなお仕事に転進されているそうです。

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by ishiken55 | 2009-11-09 20:20 | マジック ニュース | Trackback | Comments(0)

土日のマジック・ライフ…ダイジェスト

一昨日の土曜日(10/31)は、母校の文化祭マジックイベントに行き、夫々40分程のサロンステージ(パラソル・四っ玉・リング・花・カード)と中夜祭ステージ(グラス・輪・シンブル・ハト・ゾンビ)を目立たぬように片隅の席で観賞させて貰いました。誉め称えるレベルの演技は見られませんでしたが、司会を含め各出演者は目一杯頑張っていたと言えるでしょう。

新人演者は「四っ玉」の上背のある男子一人…まだ人を惹付ける演技に至ってはいませんがマジシャンとしての素質を感じました。順調に育って欲しいものです。ただ最初に期待を抱いた部員は姿を消す例が多く、また全く期待しなかった部員が2,3年後に大化けしクラブの中心的な存在になる例もあり、若者の将来を予測するのはドラフト並みに難しいものです。
中夜祭出演の三名は母校の最終期生…真の意味で最後の後輩になります。クラブに在籍したのは各々4,5,6年間と異なるものの、最後までステージに立ってくれた事にOB感謝状。ただこの三名、揃って演技に“丁寧さ”と“ストーリー性”が欠落傾向。シニア世代の一方的なこんなコメントを払拭すべく、OBとなってもマジックに携わって行って欲しいと思う次第です。

昨日の日曜日(11/1)は、所属クラブ(TAMC)の発表会リハーサルが本番会場のニッショーホールにて朝から夜まで行われました。私なりに抱く今回のショーのポイントを3点。
奇想天外とも思える…大小マジックのアイディアをお見せする。
広~い意味での…マジックのエンターテインメントをお見せする。
少々大振りかも知れませんが…マジックのヒストリーをお見せする。
※「いしけんさんの演技ポイントは何?」と問われたら、「幕間の安らぎ」と回答。

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by ishiken55 | 2009-11-02 20:32 | マジック ニュース | Trackback | Comments(0)