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五輪から手品へのつれづれ話

この所、家にいる時はもっぱらテレビでバンクーバー五輪の番組を観ています。スキーもスケートも青春期に数度体験したのみで、ウインタースポーツの門外漢なのに、NHKの大盤振舞に乗せられてオリンピック放送に嵌っています。国粋主義者じゃありませんが一つぐらいは金メダルを取り“君が代”を聞きたいものです。期待は女子フィギュアスケートの浅田真央さんでしょうか。フィギュアの選手が使うBGM楽曲~音楽に疎い自分につき、この際マジック用の参考にしようと浅真しい考えも密かにあって、明日からが楽しみです。

そんな状況から、マジックは暫しインターバル…と言う事で身近な情報のみを三つご報告。
昨年のTAMC発表会で配布した『お土産マジック』 がダイソーに登場
氣賀康夫氏作「ダイヤの盗み取り」、クロッキーさんがジャンボカードからレギュラーカードに変え「ラッキーセブンハート」名で商品化。僅か一月で1万個以上売れたそうです。クラブへのお礼とかで現品入手。知人に「市販には無いグッズですよ」との触込みでお分けしたのに~。

『東京アマチュア・マジシャンズ・クラブ』 のホームページが試行始動
HP検討委員の方達が準備を進めていたのは知っていましたが、いよいよ最長不倒飛行を続けるTAMCのホームページが立ち上がりました。まだ一般者向けのページは基礎工事の最中で、“公にはどうも…?”の状態。研修活動の記事はいしけんが担当しています。

『そもそもプロマジシャンと言うものは』 を一日で一気に読了
藤山新太郎師の前作も未読了だし、プロになる訳でもなく、「ザ・マジック」誌で大方触れているので、パスさせて戴こうと思っていたら、地元図書館の新本棚で見かけ、読んでみました。アマチュアに取っても、いい事書いてあります。ただ価格2,625円はウェ-トオーバーかも~。贅肉を削って2/3にスリム化し、フライ級の新書版にすれば十倍売れる内容に思います。
(ジョン・ハーマンの本は、下の図書館名を隠すために使っただけです。)

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by ishiken55 | 2010-02-23 22:10 | マジック ニュース | Trackback | Comments(0)

YMG主催「第47回マジックフェスティバル」へ

バンクーバー冬季オリンピックの競技が三日前の日曜日(2/14)に始まりましたが、マジック愛好家としては、このマジック発表会を見逃す訳にはいきません。今年も5年連続で横浜マジカルグループ(YMG)主催の『第47回 マジックフェスティバル』を観に、地元自治会の会合もそこそこに会場の横浜市磯子公会堂へと向かいました。

今回の入場チケットはカラー印刷になっていて、デザインも洒落ているなぁ~と思っていたら、開演し司会者の言葉を伺って、その理由が呑み込めました。今年の発表会にはショーの統一テーマとしてCOLORSのタイトルが付けられていたのです。その主題に相応しく、カラフルでスピーディーでリズミカルなステージを存分に堪能させて貰いました。頭に刻まれた映像が鮮明な内に、全20演目の中から印象に残る演技について記しておく事にします。

演出が素晴らしく~アマチュアマジックの至高に思えたイントロからの三演技
ミリオンカードを基に、赤のシルクが宙に舞う!堂々たるお姿~
  植松さんの「赤のトライアル」
先輩手品師の指示の下、赤輪とロープを5名の新人氏が演じた~
  「ビキナースコース」
雨男?の登場や、追懐の風景が織り込まれた雨傘~
  若山さんの「ピチピチ、チャプチャプ」

今回も清楚・可憐・妖艶を遺憾無く発揮/大西さん・丸山さん・三好さんの三演技
ただ…三女史とも演じるマジックが多様だったためか、演技の後にはお姉さま方の美しさしか残っていませんでした。チームショーの場合出し物の簡潔さも一顧下されては…と独り言。それでも、丸山さんの連花の色変り作品については確りと脳裡に収録されていました。

シンプルさが光った=鈴木さん3本輪・石崎さん紐切り・児島さん銀貨?の三演技
先のお二人はYMG以外の場で拝見したことがあり、自分的には初観賞ではありませんでしたが、完成された燻し銀の演技は素晴らしく。また私~児島さんの駄洒落・駄弁マジックのファンなのです。今回はコインを使いお客を詰る・・・小気味好い突っ込みは健在でした。

演技外の印象としては、粋な選曲とアクトで変る音楽は演技のイメージアップに寄与していましたし、司会のお二人~第1部の須藤さんの流暢な語りは心地良く、第2部の佐竹さんの朴訥な紹介も好感が持て、演者を盛り立てていました。今回も大変気持ちの良いステージを拝見出来たことに、片田舎の小家よりYMGの皆様へ感謝を申し上げます。

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by ishiken55 | 2010-02-17 14:14 | マジック ニュース | Trackback(1) | Comments(2)

能楽堂にて狂言を初鑑賞

昨日(2/11)、杉並能楽堂にて大蔵流の狂言を3時間に亘りたっぷりと観賞して来ました。こんな事を書くと、古典芸能の趣味人と思われてしまいそうですが、実は…能・狂言の類を専用の舞台で見るのは初体験。百五十程ある畳敷きの客座は満席で、こう言う日本の伝統芸能をお好きな方は予想以上に多い事に驚きました。

来場されている方の年齢層は意外に広く、更に上品な方ばかり!(これ、マジックとの比較話ではありませんよ~?)正方形の舞台の二辺を観賞サイドとする事で舞台上のアクトを立体的に見えるように考えたのも凄いと思うし、舞台の対角線を演者が歩いて距離感を醸す手法にも感服しました。

演じられた題目は=今参(いままいり)・名取川・右近左近(おこさこ)・中間に小舞三題。ストーリーが面白かったのは「今参」、演技に一番好感が持てたのは「名取川」、立居振舞が見事だったのは大蔵流の大親分‐山本東次郎氏の小舞「街道下り」でありました。

不謹慎な表現になるかも知れませんが、狂言を現代の芸能に置換えれば、一人芝居・アクション漫談・コント、ちょっとばかり飛躍して~メンタルマジック劇と言えなくもないでしょう。鳴物を用いず道具も扇子程度で演ずる演劇が、室町時代から現代まで継承されて来た理由の一つは、普遍的なテーマを基に表現の様式化を行った所にあるのだろうと思います。

狂言を観てマジックの演技に取り入れたいと思った事。
  ①立体感 ②シンプルさ ③乙張

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by ishiken55 | 2010-02-12 19:34 | マジック ニュース | Trackback | Comments(0)

久米正雄の『手品師』より

久米正雄氏…同じ久米でも、元アナウンサーの久米宏さん、ベテラン俳優の久米明さんとは何の関わりもありません。この久米さんは大正から昭和に掛けて活躍した小説家です。漱石門下の一人だったのですが、漱石翁の長女筆子さんとの恋に破れた上に、夏目家を出入り禁止となり、その後通俗小説家に転進し、私小説を至上の散文芸術と論じた方です。自分にはあまり馴染みのない作家でしたが、昨年からしぶとく読んでいる「百年小説」に登場したので、そのプロフィールを眺めていたら、『手品師』と言う作品を書いていることを知り、即刻文芸愛好家からマジック愛好家に変身し、その短編小説をネット上で読んでみました。

『手品師』は大正5年(1916年)に文芸雑誌新思潮に発表された作品だそうです。
所は浅草、興行物を経営している重役と倅の事務員、そして作者自身と思われる若い座附作家との会話が続く…そこへ「新帰朝手品師ジャングル・ジャップ事、江本進一」と印刷された名刺を差出し、入神術が得意との触れ込みの怪しげな男が興行の売込みに訪れる。
私が興味を抱いたのは、手品師江本某ではなく、重役と彼との次の一会話でした。

「実は今チャリネ館には君も知ってるだらうが羽黒天海と云ふ手品師が一人ゐるんだがね」「あゝ、あの骨牌と赤玉のうまい。あれでせう」

骨牌‐は西洋式かるた「トランプ」を指し、赤玉‐は「四つ玉」と思われます。また、この手品師は “天海”の名から直ぐ石田天海師が頭に昇りましたが、師の著書『奇術五十年』によると、大正の初期におきぬ夫人と結婚し、浅草で暮らしていたと書かれてはいるものの、まだトランペットの楽士だった頃で、天勝一座の一員として渡米するのは十年近い先のことです。それでは久米正雄氏が書いた羽黒天海とは一体誰なのでしょう?

三日前に、「ちいさいマジックのおうち」は満5年を迎えました。立ち上げ当時と比べ、一番変わったのは、管理人のいしけんが五つ歳を取ったことでしょうか。この5年間に書いた記事は337件。親方日の丸のJALが破綻しようと、かんばん方式が売りのトヨタ車にリコールが起きようと、バイシクルを自力で漕げる間は田舎のマジック道を走り続けようと思っています。

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by ishiken55 | 2010-02-06 13:52 | マジック エッセイ | Trackback | Comments(0)