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レコードの復活

1ヶ月ほど前、日経の電子版サイトでレコードの売上枚数が以前よりも多くなっているとの記事が掲載されていました。雑音は無いけれど平面的なデジタル音に比べ、深みのある暖かいアナログの音質が音楽ファンに見直され、復権しつつあるようです。

私が初めて買ったレコードは坂本九ちゃんの「サヨナラ東京」というドーナツ盤(EP)、昭和39年12月のことでした。プレーヤーは最寄り駅の電機店で卓上型ステレオを母親に買って貰い、そのレコードを聴きました。今思えば廉価なセットだったのでしょうが、この上ない良い音に感じた記憶が残っています。何事も初体験の印象というのは、脳内に鮮明な記録(レコード)を保ち続けるようです。

その時から三年半ほどが過ぎた昭和43年8月、三越劇場で開催された天洋(現テンヨー)主催の「第10回アマチュア奇術大会」会場で、ドーナツ盤のレコードを模したマジックグッズが新製品として売り出されていました。黒いレコード盤を紙製のジャケットに入れ、ドーナツ状の穴にのシルクをそれぞれ挿入すると、取出したレコードがその色に変わってしまうというものでした。

早速、秋に開催される文化祭の一年生の演目にしようと思い立ちました。普通の感覚ではその商品を買うのがノーマルな考えなのでしょうが、当時の私達のマジッククラブは“制作出来る道具は自分で作る”と言うのが鉄則でした。その発想の原点は、手持ちの資金がないのが一番の理由です。そしてそのマジック道具をあれこれ模索しつつ制作し、秋の文化祭ステージで1年生のS君が演じました。

戦前のSP盤から続くレコードの歴史、この先の行方はどうなるのか予測がつきません。そしてレコードをイメージした手品の行方はどうなるのでしょうか。テンヨー社で「シルクセレナーデ」の商品名にて販売されていた“かのレコードグッズ”は、一時姿を消していたものの、現在は復活し2千円程で販売されているようです。

『旅は道連れ,世は情け…旅は憂いもの,辛いもの…手品グッズ,控えめに憚る?』

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by ishiken55 | 2012-09-07 14:12 | マジック エッセイ | Trackback | Comments(2)